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食道
(ICD-O C15)
と食道胃接合部
(C16.0)
分類規約
本分類は癌腫にのみ適用し,食道胃 / 胃食道接合部の腺癌も対象とする。病変の組織
学的確証と,部位および組織型による症例の区分が必要である。
中心が食道胃接合部から5cm以内にあり,かつ食道に進展する腫瘍は,食道癌とし
て分類し,その病期分類に従う。中心が胃の中で,かつ接合部から5cmをこえて離れ
ているか,5cm以内であっても食道に進展していない腫瘍はすべて,胃癌として,そ
の病期分類に従う。
解剖学的亜部位
(図109)
1.頸部食道
(C15.0)
輪状軟骨の下縁から胸郭入口部(胸骨上縁),すなわち上門歯列から約18cmま
での範囲をいう。
2.胸部食道
(ⅰ) 胸部上部(C15.3)は胸郭入口部から気管分岐部の高さ,すなわち上門歯列か
ら約24cmまでの範囲をいう。
(ⅱ) 胸部中部(C15.4)は気管分岐部の高さと食道胃接合部との間の食道を2等分
した上部の1/2をいう。下縁は上門歯列から約32cmである。
(ⅲ) 胸部下部(C15.5)は腹部食道を含む約8cmの長さであり,気管分岐部の高
さと食道胃接合部との間の食道を2等分した下部の1/2である。下縁は上門
歯列から約40cmである。
3.食道胃接合部
(C16.0)