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29磨いておくことは,将来臨床研究を行い,原著論文を執筆するための準備にもなります。また,症例報告論文も英語で書くことを強く推奨します。なぜなら,その価値ある情報を世界中の臨床家と共有したければ,英語というツールを使わない手はないからです。英語の症例報告論文は,世界中の臨床家に役に立つ情報になりえます。類似の病態を呈した患者の診断・治療の一助として,世界のどこか知らない国の医師によって活用されるかもしれません。症例報告論文に取り上げられるテーマは,症例報告の学会発表におけるテーマと変わりありません。症例報告論文においても,表2–2に示すような内容を1つ以上含んでいる必要があります。しかし,症例報告論文はより高いレベルで新規性を求められます。症例報告の学会発表は,あまり新規性のない発表も多数あります。そういう発表は,学会発表どまりで,論文化には適さないこともあります。表2–2 症例報告に含まれるべき内容(表1―1を再掲)1未知あるいは非典型的な症状2未知あるいは稀な有害事象3ある疾患の教科書的な病因とは異なる病因を示唆する症例4診断困難な希少疾患の確定診断に至ったプロセス5治療中または経過観察中における予期しなかった事態の発生6新たな治療法あるいは既存の治療の新しい組み合わせの提案7望外の効果を示した試行的治療8診断・治療上の新たな課題(倫理的・社会経済的問題による治療の制約など)の提示1 症例報告を論文発表しよう2どのような症例が論文化に適しているか?

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