床現場の実情に合わせることで,施設で使用される治療計画装置の精度を把握することが望まれる。a.線量計算(1)治療計画装置に登録した線源モデルを使用し,線量計算が正確に行われていることをユーザーが独立計算により確認する。以下に,具体的な方法例を示す。① 適当な超音波画像を取得する。② 線源強度100 Uの125Iシードを適当な位置(座標)に1個配置する。③ 125Iシードの長軸および短軸方向に対して,線源中心から5 cm程度の範囲で5 mm間隔に吸収線量を計算する(図1)。④ ③で計算した座標に対する吸収線量を独立計算により計算を行い,治療計画装置で計算した吸収線量の結果と比較する。(2)等線量曲線が正確に計算され,正確に表示されていることを検証する。以下に,具体的な方法例を示す。① 最上部平面(最底部平面は0 mm)に,100 Uの125Iシードを配置する。② 125Iシードからテンプレートの格子(グリッド)の間隔(例として,5 mm,10 mm,15 mmなど)に対応した座標に対して,1次元の計算次元で線量計算を行う。③ ②で計算した吸収線量と等位の等線量曲線を設定する。④ ③で作成した等線量曲線は5 mm間隔の場合,線源中心から頭尾方向(125Iシードの長軸方向)に5 mmの移動で等線量曲線の数が1つ減少することを確認する(図2)。(3)計算グリッドを変化させることにより,線量指標や体積指標(D90%,V100%など)に与える影響を把握する。以下に,具体的な方法例を示す。① 適当なファントムのCT画像を使用し,任意の臓器(前立腺,尿道,直腸など)の輪郭描出を行い,125Iシードを複数配置する。② 左右方向や頭尾方向の計算グリッドを変化させ,任意の臓器のDVHを計算する。③ 線量計算グリッドによる線量分布の形状を評価し,DVHに与える影響を検証する。 計算グリッドは1 mm程度にしなければ,DVHや線量指標,体積指標に大きな計算誤●図1 点線量の計算この例では,線源中心から長軸および短軸方向に対して,5 mm間隔に計算点を配置している。2481.00.50.5単位:cm1.01.52.02.01.5
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