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11CQ1表1 頭頸部癌に対する放射線治療とハイパーサーミアの併用療法の治療効果RT群部位病期RT線量(Gy)HT/週HT回数HRT群CR/全症例(CR率)18/43(41.9%)CR/全症例(CR率)30/38(78.9%)(p<0.05)18/33(54.5%)18/53(33.9%)15/18(83.3%)(p=0.00164)22/28(78.6%)(p<0.05)34/49(69.4%)果判定は完全奏効0%,部分奏効42%,HCRT群では完全奏効 31%,部分奏効 69%,3年全生存率はCRT群:0%,HCRT群:33%である11)。頭頸部癌に対する化学放射線療法とハイパーサーミア併用のランダム化比較試験は上咽頭癌のみである。Ⅲ〜Ⅳ期頸部リンパ節転移を伴う上咽頭癌(T1-4N2-3M0)に対するCRT群(シスプラチン80mg/m2×2,RT 70-78Gy)とHCRT群とのランダム比較試験が行われ,5年局所制御率はCRT群 76.9%,HCRT群 96.1%(p=0.001),5年無病生存率はCRT群 20.5%,HCRT群 51.3%(p=0.001),5年全生存率はCRT群 50.0%,HCRT群 68.4%(p=0.001)で,HCRT群の局所制御率,無病生存率,全生存率はすべて有意に高い12)。しかし,局所進行頭頸部癌に対し現在標準治療として行われている高用量シスプラチン併用同時化学放射線療法(シスプラチン100mg/m2×3,RT 70Gy)とハイパーサーミアの併用の比較試験はない。その他,頭頸部癌に対する化学放射線療法とハイパーサーミア併用の後ろ向き研究が散見されるのみで13-16),十分なエビデンスは得られていない。研究法著者(年)Arcangeli 1990 4)Non-randomizedRCTDatta 1990 5)Perez 1991 6)Valdagni 1994 7)RCTRCTRCTHuilgol 2010 8)RetroWen 2014 9)総計RT:放射線治療,HT:ハイパーサーミア,CR:完全奏効率,RCT:ランダム化比較試験,Retro:後ろ向き研究頭頸部癌Ⅰ〜Ⅳ期6666〜65頭頸部癌Ⅰ〜Ⅳ期頭頸部癌(−)頭頸部癌Ⅳ期3264〜7066.9〜67.5頭頸部癌Ⅱ〜Ⅳ期60〜80鼻副鼻腔・上咽頭 Ⅱ〜Ⅳ期3/週72/週122/週82/週121/週5〜72/週6(平均)10/32(31.3%)21/60(35.0%)9/22(40.9%)11/26(42.4%)23/49(46.9%)92/232(39.6%)137/219(62.5%)CQ1 頭頸部癌に対してハイパーサーミアは推奨されるか?

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