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119・・上顎洞など副鼻腔領域は含気成分を多く含むため,治療経過中に腫瘍縮小が得られた場合に線量分布の変化を生じやすい。積極的にadaptive planningを行うことを考慮する。GTV・・各種画像検査(造影MRI検査,PET/CTを推奨する),理学所見により判断された原発巣および転移リンパ節。・・導入化学療法併用例では化学療法前の腫瘍輪郭をGTVとする。術後症例では術前画像所見に加え手術所見の情報も加味して決定する。CTV(段階的なリスク設定をする場合)・CTV high risk・・解剖学的区画に留意し,原発巣のGTVには5〜10mm程度のマージンを付加する。周囲に骨や空気の存在する部分では,適宜マージンを調節する。GTVとしたリンパ節には5〜10mm程度のマージンを設定する。節外浸潤陽性リンパ節に対しては,周囲に接する筋肉を適宜含めるなど,微視的進展を考慮してマージンを設定する。・・術後症例では術前画像所見,手術所見,病理所見を参考にして腫瘍床に10mm程度のマージンを付加する。原発部位に隣接する解剖学的領域として患側上顎洞,鼻腔,篩骨洞,蝶形骨洞などを適宜含める。・CTV intermediate risk・・術後症例では腫瘍床・手術創を,リンパ節転移陽性例では,転移のあるリンパ節と同じレベルや隣接するリンパ節レベルをCTV intermediate riskとして設定してもよい。・CTV low risk・・潜在的リンパ節転移が疑われる場合は,同側のリンパ節レベルⅡ,Ⅲなどを標的にする。神経周囲浸潤が疑われる例ではその神経路をこれに含める。図1 T4aN0M0上顎洞癌に対するVMATの線量分布図高い線量集中性のため,患側眼球をはじめとした正常組織への線量が軽減できている。図2 T4aN0M0上顎洞癌に対する陽子線治療の線量分布図VMATと比較して,低〜中線量領域においても高い線量集中性が得られている。Ⅲ.上顎洞癌 2 標的体積 2

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