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第2章がん免疫療法4免疫チェックポイント阻害薬特有の副作用(免疫関連有害事象) 自己抗原抗原ペプチドB7-1/2(タンパク)抗原提示細胞PD-L1HLA/抗原ペプチドB7-1/2自己抗原 (タンパク)抗原提示細胞4.免疫チェックポイント阻害薬特有の副作用(免疫関連有害事象)125 A:「自己」抗原特異的T細胞の活性化による自己細胞・組織の破壊B:自己抗体の産生による自己細胞・組織の破壊TCR:T 細胞受容体(抗原ペプチドの認識)HLA :ヒト白血球抗原(自己と非自己の区別)BCR:B細胞受容体ている。治療開始後比較的早期に出現するものには皮膚障害や胃腸障害があり,肝障害や下垂体炎はやや遅れて発症することが多いとされる。ただし,低頻度ではあるが初回投与後,もしくは,治療終了後数カ月以上経過してからもirAEが出現することがあり,発症時期を事前に予測することは事実上困難である。各免疫チェックポイント阻害薬のirAEの頻度は,皮膚障害,胃腸障害をはじめ抗CTLA-4抗体によるものが概して高い傾向にあり,抗PD-1抗体や抗PD-L1抗体では低い傾向が報告されているが,甲状腺機能障害では頻度が逆転する場合もあるのでガイドライン等を参照されたい1)。MHC class II pathway →CD4+T cell → B cell (Plasma cell)図1 想定されるirAEの機序MHC class I pathway → CD8+T cell (細胞障害性T細胞)PD-L1HLA/PD-1TCR抗原認識活性化CD28CD28CTLA-4CD4+ T細胞PD-1TCR抗原認識活性化CD28CD28CTLA-4CD8+ T 細胞TCRパーフォリン グランザイム BIFN-γIgG抗体BCRPD-1クラススイッチB細胞(形質細胞)自己細胞HLA/抗原ペプチド自己細胞の攻撃自己細胞自己表面抗原自己細胞の攻撃

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