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間毎定期投与もしくは定期モルヒネ投与量を25%増量(呼吸困難時レスキューはミダゾラム皮下注5 mg)〕,ミダゾラム単独投与群〔ミダゾラム皮下注5 mgを4時間毎定期投与(呼吸困難時レスキューはモルヒネ皮下注2.5 mg)〕,モルヒネ+ミダゾラム併用群に無作為に割り付け,呼吸困難強度を評価した。試験開始24時間後に呼吸困難の改善が得られた患者の割合は,モルヒネ単独投与群とミダゾラム単独投与群で有意差を認めなかった。また試験開始24時間後の修正Borgスケールは,モルヒネ単独投与群とミダゾラム単独投与群で有意差を認めなかった(p値記載なし)。 Brueraら(2005)5)は,安静時呼吸困難を有するオピオイド既使用のがん患者12名を対象に,モルヒネ吸入群(定期使用中のオピオイドを経口モルヒネに換算し,その1日あたりの投与量の1/6に相当する経口モルヒネの50%量を吸入投与)かモルヒネ皮下注射投与群(モルヒネ吸入群と同量のモルヒネを皮下注射で投与)に割り付け,翌日にクロスオーバーさせる無作為化比較試験を行った。盲検化を保つために,各治療ではプラセボの皮下注射あるいは吸入も投与された。両日とも治療後1.5時間は15分毎に,その後3時間は30分毎に呼吸困難の強度が評価された。目標症例数は100名であったが割り付けされたのは12名にとどまり,11名が試験を完遂した。主要評価項目である投与60分後の呼吸困難NRS(0〜10)の中央値は,両群間に有意差を認めなかった(モルヒネ吸入群:2 vs. モルヒネ皮下注射投与群:3,p値記載なし)。 Mazzocatoら(1999)6)の試験では,呼吸困難を伴うがん患者9名を,モルヒネ群(モルヒネ5 mg/回皮下注射もしくは経口モルヒネ速放性製剤1回分の50%を皮下注射)とプラセボ群に無作為に割り付け,それぞれクロスオーバーさせて,呼吸困難強度を評価した。評価項目である投与前と45分後の呼吸困難VAS(0〜100 mm)の変化は,プラセボ群と比較してモルヒネ群で有意に改善していた(p<0.01)。 Brueraら(1993)7)の試験では,呼吸困難を伴う終末期がん患者10名を,モルヒネ群(モルヒネ4時間毎の定期投与分を50%増量),プラセボ群に無作為に割り付け,クロスオーバーさせて,呼吸困難強度を比較した。評価項目である投与30分後,45分後,60分後の呼吸困難VAS(0〜100 mm)は,プラセボ群と比較してモルヒネ群で有意に低値であった(30分後p<0.02,45分後p<0.01,60分後p<0.01)。両群とも呼吸抑制は認めなかった。 呼吸困難に関して,7件1■7)の研究のうち,呼吸困難強度の評価がNRSおよびVAS平均値で報告されていた4件1,2,6,7)(その他のオピオイド対照2件1,2),プラセボ対照2件6,7))について,介入前後差の記載があったその他のオピオイド対照2件と介入後値の記載があったプラセボ対照2件の研究をそれぞれ統合した。モルヒネ全身投与群とその他のオピオイド投与群の標準化平均差は0.48(95%CI −0.23■1.19)で,モルヒネ全身投与群はその他のオピオイド投与群と比較して投与後の呼吸困難強度に有意差を認めなかった。異質性はI2=0%,p=0.87であった。またプラセボを対照とした2件の研究6,7)を統合したところ,標準化平均差は−0.78(95%CI −1.45■ −0.10)で,モルヒネ全身投与群はプラセボ群と比較して投与後の呼吸困難強度は有意に低下していた。異質性はI2=0%,p=0.32であった(図1)。132Ⅲ章 推 奨

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