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▋アウトカム2:QOLの向上 本臨床疑問に関する臨床研究は同定されなかった。▋アウトカム4:重篤な有害事象 本臨床疑問に関する臨床研究としては,無作為化比較試験2件が同定された。 Naviganteら(2010)3)の試験では,各群の治療に関連した重篤な有害事象(死亡および日中6時間以上の睡眠)が評価されたが,群間の有意差検定は行われなかった〔モルヒネ単独投与群:1名(3.33%,日中の6時間以上の睡眠),ミダゾラム単Ⅲ 章推 奨図1 呼吸困難の緩和 傾眠に関して,4件の研究を統合したところ,RR 1.11(95%CI 0.60■2.03)で,傾眠に関してモルヒネ群とそれ以外の薬剤群およびプラセボ群間で有意差を認めなかった。異質性はI2=22%,p=0.28であった(図2)。▋アウトカム3:傾眠 本臨床疑問に関する臨床研究として,無作為化比較試験4件が同定された。 Yamaguchiら(2018)1)の試験で,4点のリッカート尺度(0:なし,1:軽度,2:中等度,3:重度)を用いて傾眠が評価された。中等度から重度の傾眠が,モルヒネ投与群において60分後:2名(22.2%),120分後:4名(44.4%)。オキシコドン群は60分後,120分後,共に0名であった。 Naviganteら(2010)3)らの試験では,オリジナルの評価スケールを用いて傾眠が各群(モルヒネ単独投与群とミダゾラム単独投与群)で評価されたが,群間の有意差検定は行われなかった〔モルヒネ単独投与群:6名(20%),ミダゾラム単独投与群:4名(12.9%)〕。 Naviganteら(2006)4)の試験では,オリジナルの評価スケールを用いて傾眠が各群で評価されたが,群間の有意差検定は行われなかった〔モルヒネ単独投与群:11名(31.4%),ミダゾラム単独投与群:7名(21.2%)〕。 Mazzocatoら(1999)6)の試験では,VAS(0〜100)を用いて傾眠が評価された。モルヒネ投与60分後の傾眠が1名(11.1%)であった。プラセボ群では傾眠は認めなかった。1332 がん患者の呼吸困難に対する薬物療法

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