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敗血症4.腹腔内感染症を考慮外科的ドレナージ目的の外科コンサルテーションを進めつつ・セフェピム150mg/kg/day分3+メトロニダゾール30mg/kg/day分3・MRSAを考慮する場合:バンコマイシン・ESBL,AmpC過剰産生菌を考慮する場合:メロペネム・緑膿菌を考慮する場合:ピペラシリン,セフタジジム,セフェピム(病院のアンチバイオグラムと保菌感受性を参考に決定)など・MBL産生菌:保菌やアウトブレイクしている株の感受性を考慮して,薬剤Ch.201133感染巣が不明の場合・敗血症認知後1-3時間では,フォーカスがわからないことは実際よくある。その場合,最も重症度が高い疾患に合わせる。筆者は髄膜炎を考慮した抗菌薬選択をすることが多い・一方『腹部が異様に張っていて,腹腔内感染症も否定できない状態』などでは,腹腔内感染症を考慮したレジメンを選択するなど,得られる情報を最大限に活用し,リスクヘッジを行い対応する耐性菌リスクがある患者の発症・もともとの耐性菌保菌状況は必ず確認する。特にGPCならMRSA,GNRなら緑膿菌,ESBL産生菌,AmpC過剰産生菌を考慮する。場合によってはカルバペネム耐性腸内細菌(MBLなど)も検討する・また耐性菌感染症のリスクとして,抗菌薬の先行投与(特にβラクタム薬)は重要である。そのため抗菌薬曝露歴も必ず聴取する・実は緑膿菌が関与する市中感染症は非常に少なく,必ず考慮しないといけない病原体ではない基礎疾患のない児における緑膿菌が原因になる市中感染症熱傷後,外耳道炎,慢性中耳炎,涙嚢炎,尿路感染症の一部,穿通性足部骨髄炎,乳腺炎,毛嚢炎(hot tub syndrome)を2剤以上選択する。必ず専門家に相談することDefinitive therapy

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