気管支喘息をマスターする47気管支喘息を診るときのエッセンス 発作で受診した子に二度としんどい思いをさせない。 気管支喘息は「急性増悪(発作)」と「長期管理」に分けて考えることが重要。 自分が今どちらに対応しているのか,ということを心に留めて,両方をマネジメントすること。 気管支喘息を診るときは初期対応後のフォローが重要。患者教育・長期管理の導入とそのフォローができれば,立派なアレルギー診療といえる。KEY POINT注: 日本小児アレルギー学会が作成した小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2017(JPGL2017,現在はJPGL2020が出ている)から「喘息発作(asthma attack)」という用語を「喘息の急性増悪(acute exacerbation)」に改めた。近年の医学文献ではacute exacerbationが一般的に用いられているためであるが,これにはattackという用語の意味が患者間で捉え方が異なる可能性があること,さらに段階的に悪化するニュアンスが希薄であることによる(GINA)。一方,医師-患者間では,喘息発作という用語が使われても構わないとされる1)。 診 断 鑑別(異物/クループ症候群)→SABAへの反応性+アトピー素因 治 療 長期管理>発作治療 精 査 環境アレルゲンを調べる→環境整備+免疫療法へつなぐ 教 育 予防の治療の重要性(勝手に治療をやめてしまわない),発作時の対応,環境整備指導2マスターする22気管支喘息を
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