1Step1 気管支喘息急性増悪の可能性を認識し,発作強度を判定するStep2 初期対応(酸素+気管支拡張薬吸入)Step3 喘息急性増悪と診断し,治療を行うStep4 治療効果を判定し,方針(帰宅か入院)を決定する主要所見参考所見48Step1 気管支喘息急性増悪の可能性を認識し,発作強度を判定する・・気管支喘息の定義:発作性に起こる気道狭窄によって,喘鳴や咳嗽,呼気延・・発作強度の判定ポイントは「症状」「身体所見」(表1)。診ただけで判定でき長,呼吸困難を繰り返す疾患2)。る項目(主要所見)を重視する。表1 気管支喘息急性増悪の発作強度評価中発作小発作興奮状況平静清明意識会話症状文で話す句で区切る一語区切り〜不能前かがみになる起坐呼吸横になれる座位を好む喘鳴身体所見軽度陥没呼吸チアノーゼSpO2(室内圧)*1なし〜軽度なし≧96%呼気時間が身体所見呼気延長吸気の2倍未満正常〜軽度増加呼気数*2(吸入前)(吸入後)PaCO2PEF>60%>80%<41mmHg呼吸不全錯乱低下不能減少または消失不定測定不能測定不能>60mmHg主要所見のうち最も重要のもので発作強度を判定する。*1:SpO2の判定にあたっては,肺炎など他にSpO2低下を来す疾患の合併に注意する。*2: 年齢別標準呼吸回数(回/分) 0〜1歳:30〜60 1〜3歳:20〜40 3〜6歳:20〜30 6〜15歳:15〜30 15歳〜:10〜30(日本小児アレルギー学会.小児気管支喘息治療・管理ガイドライン 2020,協和企画より転載)大発作興奮やや低下著明著明あり≦91%92〜95%呼気時間が吸気の2倍以上増加<30%<50%30〜60%50〜80%41〜60mmHg医療機関における急性増悪(喘息発作)の対応
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