3章)%(率出検0サケイ小群0カセイ小群DOHaDのメカニズム減少傾向にあるも優勢な菌であり続け,他の偏性嫌気性菌であるBacteroidaceae,Clostridi-umそして通性嫌気性菌のLactobacillaceae,Enterobacteriaceae,Staphylococcaceaeなどが帝王切開児は産道を通過しないため,健常児では偏性嫌気性で最も優性のいわゆる有益菌の代表であるBifidobacteriaceae,Bacteroidaceaeや通性嫌気性菌のLactobacillaceaeなどを母体から獲得する機会を逸し,母親の皮膚そして分娩時やその後の処置の際に医療従事者から菌を獲得する可能性が高く,筆者らのデータでは胎便からのLactobacillaceaeの検出頻度は低く(図1)多様性に欠け,Bifidobacteriaceae数は経腟分娩の児に比し生後6カ月時頃まで有意に低値である。 b早産児早産児は種々の理由から帝王切開により娩出,NICUに収容されることが多く,NICU,手術室そして保育器内の環境の菌に曝露され,最初に腸内細菌として定着するのはKlebsiellaやEnterobacter種が優性である。また抗菌薬が投与される頻度が高く,腸内細菌叢にも影響し徐々に増加傾向を示す。しかしこれらの菌数は8〜9歳頃から平坦化し思春期そして成人期に移行する。dysbiosisを認める。 c早産児は腸内細菌の異常を介し敗血症,壊死性腸炎,脳障害等を発症解剖学的にも免疫能などの機能的にも未熟性に基づく異常があり,グラム陰性菌も増加する結果,その壁成分で内毒素であるlipopolysac-caride(LPS)が腸管内に増加して炎症を起こし壊死性腸炎(NEC)を惹起する。LPSは腸粘膜の膜透過性を亢進するため,腸内細菌のbacterial translocationを併発し,菌血症,さらには敗血症を惹起する。血中のLPSは脳内へも移行して,腸内細菌は胎児期からblood-brain barrier(BBB)の発達に影響し,dysbi-osisはBBBの発達を障害するため3),早産児脳病変特有のperiventricular leukomalaciaを含むwhite matter injuryをも発症するリスクを高める。臨床的には脳性麻痺,知的障害,自閉スペクトラム症のリスクが高まる(gut-brain axis)4)。 a帝王切開図1 Lactobacillaceaeの胎便からの検出頻度と検出率30.6302010ガセリ小群正常分■群■■■■■■■■■■■■■■■■ 8種中7種検出帝王切開群■■■■■■■■■■■■■■■■ 8種中2種検出3.00.7000プランタラム小群小群5.91.5ブレビス小群C.DOHaDと腸内細菌叢─3.プロバイオティクスと乳幼児の栄養 65帝王切開群で検出されず5.95.21.50.7ルミニスリューテリ小群乳酸菌■■■■■■■■■■■■■■■■の種類 2 児の腸内細菌叢の異常dysbiosisを惹起する主な因子
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