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329小児における栄養が問題になるとき・・心の揺らぎと身体の成長が,食と栄養に大きく影響する時期である。・・心の問題と栄養の問題を同時に考慮する時期といえる。・・心の揺らぎは“食べる行動”に影響を与え,少食や欠食,過食といった・・一方で,人生の中で最も栄養が必要な時期でもあり,ちょっとした食行動の変化でも栄養のアンバランスが起こりやすい(夏休み期間だけの食事の乱れでも影響する)。・・成長発達が著しい時期の栄養のアンバランスは,貧血や易疲労感や倦怠感,食欲低下を招く。さまざまな身体愁訴が現れ,不登校などの問題にも発展しやすい。・・思春期に多い起立性調節障害の倦怠感や不眠といった症状は,栄養素の・・なかには少食(安易なダイエット)からくる栄養素摂取不足の結果として身体愁訴を呈し,栄養素(たんぱく質やビタミン,鉄,亜鉛など)を補うだけで症状が緩和することも経験する。・・栄養素摂取不足に起因する身体愁訴は,肥満度が−15%以下(標準体重比85%以下)や体重が成長曲線で1チャネル以上の下向きシフトするころに顕在化しやすい。・・この時期にやせをきたす疾患には,悪性腫瘍,消化器疾患,感染症,糖至らないことが多い。むしろ過剰摂取による肥満に注意が必要となる。極端な食べ方につながりやすい。欠乏にみられる症状と重なるところが多い。栄養素摂取不足でもみられる症状徐脈,低血圧,低体温,顔色不良,末梢冷感,浮腫(むくみ),脱毛,皮膚乾燥,産毛の増加,疲労感,腹部膨満感,胃もたれ感,便秘,月経不順・無月経尿病や膠原病,甲状腺機能亢進症などの全身疾患がある。心と身体が大きく変わる時期 ─学童期〜思春期:子どもから大人

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