いという結果があり一定していないが 5,6),近年では非侵襲的呼吸管理のほうが優勢になってきている。・・超早産児など未熟性が強い場合は侵襲的呼吸管理を必要とすることが多いが,漫然と継続するのではなく,非侵襲的呼吸管理への切り替えができないか,またはその逆はないかを考える必要がある。Over または under treatment になっていないかを常に考えながら呼吸管理を行う,ということである。3 換気モードの概要と使い分け・・ここでは,人工呼吸器の各モードの概要と使い分けを解説する。概要については,理解しやすさを優先して記載する。・・呼吸器関連の用語は,機種や細かい違いなどでさまざまな表現があるため代表的なもので記述する。・・詳細,具体的な使い方,設定は「Ⅴ -A-14.人工呼吸器の取り扱い」を参照。□侵襲的呼吸管理・・新生児でよく用いられる従圧式のモードとして,以下の 4 つがある。・・そのほかでは,自発呼吸のトリガーに横隔膜活動電位を用いる神経調節性補助換気(neurally adjusted ventilatory assist;NAVA),小さい 1 回換気量を高頻度に振動させ換気する高頻度振動換気(high frequency oscillatory ventilation;HFOV)がある。・・これらの基本の呼吸モードは,どこまでを人工呼吸器で設定するか,自発呼吸をどのくらい活かすかという観点で考えると理解しやすい(図 D-8)。一般的に IMV,SIMV,A/C,PSV の順で,自発呼吸を活かすモードと考えられている。・・IMV と SIMV は強制呼吸をメインとするモードである。IMV は強制換気時以外に自発呼吸を基本サポートしない。SIMV は適時に認める自発呼吸をサポートし,それ以外は強制換気を行う。① 間欠的強制換気(intermittent mandatory ventilation;IMV)② 同 調 式 間 欠 的 強 制 換 気(synchronized intermittent mandatory ventilation;SIMV)③ 補助調節換気(assist/control ventilation;A/C)④ 圧支持換気(pressure support ventilation;PSV) ▶ IMV,SIMV,A/C,PSVⅢ章 ハイリスク児222
元のページ ../index.html#5