ⅢD D ハイリスク児の基本的管理 223呼吸器呼吸器呼吸器呼吸器患者呼吸器患者患者患者患者呼吸器呼吸器あり呼吸器あり呼吸器あり患者あり─自発呼吸への同調 呼吸数 吸気時間 吸気圧 バックアップCMV無視SIMV適時同調A/CすべてPSVすべてNAVAすべて ▶ NAVA図 D-8 ● 従圧式呼吸管理の比較・・A/C と PSV はすべての自発呼吸をサポートする。A/C はサポートする圧や吸気時間を人工呼吸器が決め,PSV はサポートする圧のみを人工呼吸器が決める。A/C,PSV ともに自発呼吸がない場合は,人工呼吸器から強制換気を行うバックアップがある。・・PSV は SIMV と併用することができる。SIMV において自発呼吸をサポートする際に,吸気時間や圧を PSV で規定して行う。・・使い分けとしては,施設のポリシーによるところが大きいが,児の成熟度(自発呼吸の程度)と肺傷害の程度から考える。自発呼吸がしっかりしている場合は,自発呼吸を重視するモードの方が人工呼吸器との同調性も改善し,呼吸状態の安定に寄与する。・・侵襲的呼吸管理の weaning として,自発呼吸を活かすモードに変えていくという使い方もある。肺傷害が強い際は,自発呼吸に頼ると換気は不安定になるため,強制換気中心のモードが有効なことが多い。・・横隔膜活動電位(electrical activity of the diaphragm;Edi)を専用の胃管で計測し,呼吸中枢からの呼吸命令をもとに換気サポートを行うモードである。・・NAVA では吸気開始,吸気圧,吸気時間もすべて自発呼吸に委ねられる,最も自発呼吸を活かすモードである。自発呼吸がない場合はバックアップが入るようになっている(図 D-8)。・・Edi による自発呼吸のサポートは,従来のフローや圧による自発呼吸のトリガーよりも同調性が良く,従来のモードより最大吸気圧の低下や酸素化を改善させる。
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