1水2清窩郭清か2えきかくせいかくせいリンパ管タンパク動脈静脈毛細血管リンパ節リンパ管動脈静脈リンパ節動脈毛細血管リンパ管リンパ節静脈毛細血管(a)正常状態図1 リンパ浮腫と浮腫の病態(a)正常状態:組織液(間質液)の80~90%は組織間隙から血管に戻り,10~20%は毛細リンパ管へと再吸収される。(b)浮腫(c)リンパ浮腫リンパ浮腫とは?分類と原因(b)浮腫:組織で不要になった水が回収されず,組織間隙に溜まっている状態。(c)リンパ浮腫:組織で不要になったタンパクと水がリンパ管内に回収されず,高タンパク性の体液が組織間隙に溜まっている状態。 リンパ浮腫とは,何らかの理由でリンパ管内に回収されなかった,アルブミンなどのタンパク分子を多く含んだ体液(リンパ液)が組織のすきま(間質)に溜まった状態のことです(図1)。つまり,同じように「むくみ」といっても,いわゆる浮腫(水分だけが間質に溜まっている状態)とリンパ浮腫では,間質に溜まっているものが違うのです(ただし,両者が混在する場合があります)。 リンパ浮腫は原発性(一次性)と続発性(二次性)に大別されます。 原発性は原因不明の特発性(さらに35歳未満は早発性,35歳以上は晩発性に分かれる)と,遺伝子異常等による先天性に分類されます(Q22参照)。続発性の原因にはがん治療後の後遺症として生じる場合のほか,外傷,フィラリア症(日本国内では1978年以降発症者が出ていない)などがあります。世界的にはフィラリア症の占める割合が大きいですが,わが国で最も多いのは領域リンパ節の郭(センチネルリンパ節生検,腋ど,がん治療に伴うリンパ浮腫です。がんの再発によってリンパ浮腫が発症する場合もあるため,自分で判断せず主治医やかかりつけ医に気軽に相談するように心がけましょう。主ながんの種類は,乳がん,婦人科がん,前立腺がんを含む下部泌尿器系のがん,悪性黒色腫,直腸がんなどが挙げられます。リンパ浮腫は体のどこにを含む)や術後照射,タキサン系抗がん剤な手術診 断A.
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