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手術中に使う薬品止血材#3止血後の除去が容易特 徴<特徴解説>性能比較① 適応部位の選択3896-02サージセル ®アブソーバブル・ヘモスタットはセルロース繊維を再生後酸化処理した酸化再生セルロースである。主構造をなす Polyanhydroglucuronic acid がヘモグロビンに著しい親和性を持ち,これと塩を形成することによって止血作用を示す。サージセルの凝血促進作用は,生理学的血液凝固機序に対する作用より,むしろ物理的効果と考えられている。即ち,血液の浸潤によりサージセルが膨張し,褐色又は黒色のゼラチン状の塊となって凝血物の形成を促進し,局所出血の止血補助材としての効果を発揮する。また,サージセルは約2週間で体内に吸収される。ガーゼ型,綿型,ニューニットの3種類の材形のほか(下図),2020年には,アプリケーターの方向に関わらず一定量の噴霧が可能なサージセル ®パウダーが発売された。綿型,ガーゼ型,パウダー型とも充填,圧迫することで止血を行うことが可能であることから,深い凹面や組織間■からの出血に対して適している。また,いずれの製材も使用部位に応じた大きさや量を1   ヘモグロビンに高い親和性を持つ酸化再生セルロースによる止血作用2 止血達成後に容易に除去が可能<使用方法と注意点>使用することや除去することが可能であることから,出血により充分な視野が確保できない時に応急的に使用可能である。本製材はアビテンのように出血面に強固に付着しないことから止血達成後に容易に除去が可能である。ニューニット型は最大15.2×22.9 cmのサイズまであり,広範囲の適応部位を被覆するようにあてることが可能である。② 鏡視下手術でのアクセシビリティーニューニット型はポートから挿入可能な規格を使用するか,挿入可能な大きさに切ってトロッカーより挿入,体腔内で展開し,適応部位にあてることで鏡視下手術でも使用可能である。また,パウダー型はガスを使用しないため,腹腔鏡手術においても使用が可能である。別売のEndoscopic Applicator(定価:5本入り 20,000円)は,内筒に柔軟なエンドスコピックチップが使用され,グラスパー等でつかんで適応部位方向に曲げて使用することが可能である(下図)。出血部位に適当量をあてるか,充填する。止血の達成後,余剰分は可能な限り取り除く。上からガーゼ型,綿型,ニューニット【製造・販売】 ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 【発売年】 1978年 ガーゼ型,1999年 綿型,2000年 ニューニット,2020年 パウダー型 【デバイスの種類】 ガーゼ型,綿型,ニューニット,パウダー型サージセル ® アブソーバブル・ヘモスタット(ガーゼ型)サージセル パウダーサージセル ® アブソーバブル・ヘモスタット

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