Satoshi Yajima Takashi Suzuki Hideaki Shimada要 旨食道扁平上皮癌の腫瘍マーカーとして一般的にSCC抗原,CEA,p53抗体,CYFRA21-1が用いられているがCYFRA21-1は保険適用とはなっていない。SCC抗原,CEAに比べてp53抗体は比較的早期に陽性となるため診断補助として有用である。CEAは扁平上皮癌においては偽陽性率が高く利用価値は低い。食道腺癌では胃癌と同様にCEA,CA19-9の2種類の腫瘍マーカーが有用である。SCC抗原,p53抗体,CYFRA21-1は特に治療後のモニタリングに有用と考えられる。キーワード食道癌,腫瘍マーカー,SCC抗原,CYFRA21-1,p53抗体谷島 聡 鈴木 隆 島田英昭食道癌各論5
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