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2.CQ 61内科治療領域標準用量開始が可能な転移・再発GISTに対して,イマチニブの低用量開始を行わないことを強く推奨する推奨の強さ:1(強い) エビデンスの強さ:D(非常に弱い) 合意率:92.9%(13/14名)解説 イマチニブの標準用量(400 mg/日)開始が可能な症例に対する低用量開始の有効性を示す研究報告が存在しなかったため,低用量開始を示唆するエビデンスはない。転移・再発GISTに対するイマチニブの有用性を示す臨床試験は,標準用量あるいは高用量(600 mg/日)で開始されていること,イマチニブの添付文書に「通常,成人にはイマチニブとして1日1回400 mgを食後に経口投与」と示されていることから,標準用量可能な症例に対する低用量開始は妥当ではないとのコンセンサスが得られた。この推奨は標準用量開始が可能な症例が対象であり,全身状態や主要臓器機能などにより標準用量開始が不適切と判断される患者や,有害事象により標準用量が困難な場合は,安全性を考慮して減量を積極的に検討する必要がある。検索資料・ハンドサーチ 本CQに対する文献検索の結果,PubMed 30編(検索年代:全期間),Cochrane 5編(検索年代:全期間)の文献が抽出され,計35編がスクリーニング対象となった。2回のスクリーニングを経て抽出された文献はなく,定性的システマティックレビューを実施しなかった。 2 CQ内   科1(CQ)推奨標準用量開始が可能な転移・再発GISTに対して,イマチニブの標準用量開始と比べて低用量開始は有用か

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