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・ CD罹患年数10年以上で,おもに肛門病変を有する症例を対象に,直腸肛門管癌のサー・ 肛門痛がある症例では,麻酔下に内視鏡を用いて直腸の観察,生検を行う。さらにMRI・ 全身麻酔下に定期的,継続的にシートンドレナージ,肛門拡張術を行っている場合は, 2 サーベイランス2.サーベイランス 49❷❶1)直腸肛門管癌サーベイランスベイランスを1年に1回程度行う。検査で肛門周囲の状況を確認する必要がある。処置時に生検も行う。図23 肛門管粘膜,瘻管内からの生検ポイント解 説 麻酔下肛門部観察(examination under anesthesia:EUA)はCDの肛門部診察において有用性は報告されており1),関連した直腸肛門管癌の診断や鑑別にも,同様に有用性が考えられる。肛門痛を伴う症例では,全身麻酔下による内視鏡検査を併用し,直腸までの観察を行う。(1)体位,生検部位(図23) 全身麻酔下に,砕石位もしくはJack‒knife位で行う。生検を行う部位は,歯状線付近を全周性に3カ所程度行う。(2)手 順(図24) 視診,触診,直腸診で診察を行う(図24a)。診察でターゲットとなる部を認めた場合は,その部位から生検し,ない場合は肛門鏡で視野を確保し,歯状線近傍から全周性に3カ所ほど行う(図24b)。痔瘻を伴う場合は,非活動性,瘢痕化している場合でも,瘻管内から生

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