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▲第8章参照▲「高濃度乳房」は疾患名ではなく、乳房構成の分類です。乳がん検診では▲「高濃度乳房」は疾患名ではなく、乳房構成の分類です。乳がん検診では乳がんの可能性があるかどうかを診断し、要精検と精検不要とに判定しま乳がんの可能性があるかどうかを診断し、要精検と精検不要とに判定しますが、この結果と乳房構成とは別の事項ということになります。したがっすが、この結果と乳房構成とは別の事項ということになります。したがって高濃度乳房と言われたからといって病院を受診するのは誤りです。て高濃度乳房と言われたからといって病院を受診するのは誤りです。質問の意図答え方178詳しい説明質問高濃度乳房を指摘され、乳がんを懸念し病院へ行こうと考えている受診者からの質問マンモグラフィで写される乳房は人によって本当にさまざまです。乳房は大きく脂肪と乳腺とから構成されています。マンモグラムで黒く見える部分は脂肪、白くみえる部分が乳腺です。乳がんの腫瘤は白く見えるので、乳腺の割合が多いと乳腺が腫瘤を隠してしまい検出が難しいあるいは困難となります(マスキング効果)。そこで、白の乳腺の割合によって乳房の構成を、脂肪性、乳腺散在、不均一高濃度、極めて高濃度の4つに分け、マンモグラフィの報告書には腫瘤の描出の難しさを記載しています。この4つの分類のなかの不均一高濃度と極めて高濃度の2つを合わせて高濃度乳房と呼んでいます。検出が難しいのみではなく、乳がんになるリスクも高くなることが分かっています。もしマスキング効果を考慮し、乳房超音波検査を受診したいという希望があるのであれば、人間ドックなどの私的検診施設で乳房超音波検診を受けることは可能です。地方自治体によるマンモグラフィ検診では、乳房構成を受診者にお知らせしている自治体とお知らせしていない自治体とがあります。自治体により、乳房構成を正しく受診者に説明できる人的、経済的、時間的体制が整っていない場合には、誤解のないように説明することが難しいからです。乳房の構成は受診者個人の情報であり、受診者への通知を全面的に妨げるものではありません。今後、これらの情報を正しく理解するための方策などを、国および関係各団体は協力して検討していく必要があると考えられています。マンモグラフィ検診で高濃度乳房と言われました。マンモグラフィ検診で高濃度乳房と言われました。病院に行ったほうがよいですか?病院に行ったほうがよいですか?3

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