1) de Goede B, Timmermans L, van Kempen BJ, et al. Risk factors for inguinal hernia in middle-aged and2) Ravanbakhsh S, Batech M, Tejirian T. Increasing Body Mass Index Is Inversely Related to Groin Hernias.3) De Luca L, Di Giorgio P, Signoriello G, et al. Relationship between hiatal hernia and inguinal hernia. 4) Lau H, Fang C, Yuen WK, et al. Risk factors for inguinal hernia in adult males:a case-control study.6) Vad MV, Frost P, Rosenberg J, et al. Inguinal hernia repair among men in relation to occupationalmechanical exposures and lifestyle factors:a longitudinal study. Occup Environ Med. 2017;74(11):769-75.7) Carbonell JF, Sanchez JL, Peris RT, et al. Risk factors associated with inguinal hernias:a case controlelderly men:results from the Rotterdam Study. Surgery. 2015;157(3):540-6.Am Surg. 2015;81(10):1043-6.Dig Dis Sci. 2004;49(2):243-7.Surgery. 2007;141(2):262-6. 5) Sezer S, ■im■ek N, Celik HT, et al. Association of collagen type I alpha 1 gene polymorphism withinguinal hernia. Hernia. 2014;18(4):507-12.16コラムCQ1-1成人鼠径ヘルニア発症における危険因子は何か?文献文献成人-鼠径ヘルニア発症における危険因子検討方式解説 鼠径ヘルニア発症の危険因子として,男性1-3),高齢1, 2),白人2),鼠径ヘルニアの家族歴4, 5)が挙げられている。BMIに関しては,過体重や肥満は発症リスクが低下し正常から低値で発症リスクが増加するという報告1, 2, 6)が多いが,肥満が危険因子という報告3)や,BMIの増加で嵌頓や絞扼のリスクが高くなるという報告2)もある。また,内鼠径ヘルニアの危険因子として肥満,高身長が挙げられている7)。 生活歴としては,肉体労働の量6-8),飲酒歴2, 7),喫煙歴2)が報告されている。ただし,職業の機械的作業は外鼠径ヘルニアに関与するが,内鼠径ヘルニアには関与しないという報告6, 8)や,余暇の肉体的活動や喫煙はヘルニアに関連がないという報告6)もある。 また,月収が低い7),教育水準が低い7)ことが危険因子という報告がある。 既往歴としては,ヘルニアの病歴2),食道裂孔ヘルニア3),慢性咳嗽7),慢性閉塞性肺疾患4),前立腺全摘除術9-13),前立腺肥大症などの下部尿路機能障害14),腹膜透析15)が挙げられている。 また,小児鼠径ヘルニアの原因である鞘状突起の開存が成人で存在する場合は,存在しない場合と比較して,平均5.5年の経過観察で外鼠径ヘルニアを約4倍発症したとされている16)。 遺伝子変異としては,コラーゲンタイプⅠのα1遺伝子多型と鼠径ヘルニアの発症との関連が報告されており5),腹部大動脈瘤と鼠径部ヘルニアの発症にはアンギオテンシン変換酵素遺伝子の多型が関与するという報告もある17)。成人-鼠径ヘルニア発症における危険因子
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