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8 今後の課題 9 外部評価結果の反映 10 主な検索キーワード❶ 研究課題 感度,全生存率,偽陽性率に関して,長期の観察期間の研究の結果が望まれる。❷ モニタリング わが国での造影乳房MRIによるサーベイランスの導入,実施状況や,乳癌既発症者,卵巣癌既発症,未発症者,およびBRCA1/2の違いにおけるMRIサーベイランスの効果についてモニタリングしていく必要がある。また,未発症の男性のサーベイランスについても,どのような検査が行われ,乳癌検出および予後改善があったかについての調査を行う必要がある。乳癌領域・十分な知識を有する専門医のもと,MRIガイド下生検可能施設との連携を有する施設での施行が望ましい。・乳癌・卵巣癌既発症のHBOC患者に対しては保険適用でのMRI検査が可能である。未発症のBRCA1/2病的バリアント保持者においては現時点では自費診療となるため,遺伝カウンセリングや検診後のフォローアップ体制が整っている医療機関で実施することが望ましい。としている。 NCCNガイドライン27)では,BRCA1/2病的バリアント保持者や家族歴から考えられる乳癌発症の生涯リスクが20%を超える者に対しての検査の推奨として,年1回のマンモグラフィ(トモシンセシスを含む)を家族の乳癌発症年齢の10年前から(ただし30歳未満では行わない)あるいは40歳からを行うことと,年1回の造影乳房MRI検査を家族の乳癌発症年齢の10年前(ただし25歳未満では行わない)あるいは40歳から行うことを推奨している。造影乳房MRIの施行ができない場合には,造影マンモグラフィや乳房核医学検査を代替として行うことを推奨し,これらいずれの検査も受けられない場合には,乳房超音波を行うこととしている。 ESMO*のガイドライン28)では,HBOC患者に対して年1回の造影乳房MRIを最年少の罹患家族の5年前,または遅くとも30歳までに開始することを推奨している。BRCA1病的バリアント保持者においては6カ月ごとのスクリーニングを推奨するが,MRIを6カ月ごとに行うのが困難な場合には年に一度のMRIの間に超音波またはマンモグラフィで補うことを考慮してもよいとしている。 外部評価では内容に関する大きな指摘はなかった。 造影乳房MRIが可能:BRCA,breastneoplasms,surveillance,MRI,adverseevent,cost,patientpreference,patientsatisfaction* ESMO:European Society for Medical Oncology乳癌CQ4149

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