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1 本CQの背景 2 アウトカムの設定乳 癌推奨の解説:BRCA1/2病的バリアント保持者に対し,造影乳房MRIを用いた乳癌のサーベイランスを行うことにより特異度の低下をきたすことなく感度を上昇させることが示されている。ただし,乳癌および卵巣癌未発症のBRCA1/2病的バリアント保持者に対する造影乳房MRIを用いた乳癌のサーベイランスは現在,保険診療で実施できず,希望する場合は自費診療となる。造影乳房MRIに十分な知識を有する専門医が在籍し,MRIガイド下生検可能施設との連携が整備され,遺伝カウンセリングや検診後のフォローアップ体制が整っている医療機関で実施することが望ましい。推 奨 病的バリアント保持者に対し造影乳房MRIを用いたサーベイランスを条件付きで推奨する。 BRCA1/2病的バリアント保持者における乳癌発症率は高く,RRMが選択されなかった際には,乳癌の早期発見による死亡率減少が期待される。乳癌の検出においては造影乳房MRIの診断能が高く,欧米では乳癌発症ハイリスク群に対しての造影乳房MRIによるサーベイランスが行われている。 乳癌・卵巣癌既発症のHBOC患者に対しては造影乳房MRIによるサーベイランスが保険適用であり,MRIでのみ検出可能な病変に対してはMRIガイド下生検が保険適用となっている。乳癌および卵巣癌未発症のBRCA1/2病的バリアント保持者に対するサーベイランスは現時点で保険適用はないが,MRIを用いたサーベイランスを行うことの有用性が示されれば,そのための体制づくりが必要となる。 乳癌の既発症者と未発症者では,新規の乳癌発症頻度が異なる可能性や,価値観の違いがあり得る。乳癌未発症のHBOC患者においては,卵巣癌発症後であれば保険適用での造影乳房MRIによるサーベイランスが可能であるが,それ以外では保険適用となっていない。一方で,サーベイランスはBRCA1/2病的バリアント保持者に対して既発症者,未発症者ともハイリスク群として行われ,システマティックレビューも独立して行うことができないため,1つのCQとして取り上げることとなった。 本CQではMRIを含むサーベイランスを行う群と,MRIを含まないサーベイランスを行う群の2群間で,「感度」「偽陽性率」「全生存率」「有害事象」「費用対効果」「患者の意向」を評価した。144推奨のタイプ:当該介入の条件付きの推奨エビデンスの確実性:中,合意率:100%(12/12名)BRCA1/2病的バリアント保持者には造影乳房MRIを用いたサーベイランスが推奨されるか?CQ4

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