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5 システマティックレビューのまとめ 6 推奨決定会議における協議と投票の結果❶ 益のまとめ MRIを含むサーベイランスではMRIを含まないサーベイランスと比べて,感度は高く(エビデンスの確実性は強),全生存率は高く(エビデンスの確実性は中等度),偽陽性率については顕著な差はない(エビデンスの確実性は強)と考えられた。❷ 害のまとめ 有害事象,費用対効果,患者の意向については,いずれも明らかな負の影響はないと考えられた(いずれもエビデンスの確実性は中)。❷ 介入の望ましい効果 委員の意見は「大きい」で統一された結果となった。今回は発症者,未発症者とも含めたCQとする方針となったが,リサーチエビデンスとして得られている結果はほとんどがこれらを含めたものであり,新たな乳癌の検出には再発病変も含まれている可能性があることが議論された。病変の検出感度だけではなく,生存率の改善も期待されることから,介入の望ましい効果は大きいと考えられた。❻ 患者の意向 患者の意向については,MRIによるサーベイランスで偽陽性の結果を得ることによる心理的影響やQOLに対して,明らかな負の影響は認められないと考えられた22)~25)。BRCA1/2病的バリアント保持者を含む乳癌高リスク者を対象とする報告や,乳癌既発症者や未発症者の両方を含む報告があり,エビデンスの確実性は中程度とした。【エビデンスの確実性:中】いいえおそらくいいえおそらくはい1/12名11/12名はいさまざまわからない 本CQの推奨決定会議参加対象委員12名の内訳は乳癌領域医師2名,婦人科領域医師2名,遺伝領域医師2名,遺伝看護専門看護師1名,認定遺伝カウンセラー2名,患者・市民3名であった。推奨決定会議の運営にあたっては,事前に資料を供覧し,参加対象委員全員がEvidence to Decisionフレームワークを記入して意見を提示したうえで,当日の議論を行った。推奨決定会議には参加対象委員全員が参加した。❶ このCQの優先度 委員の意見はほぼ「はい」で統一された結果となった。定性的システマティックレビューに記載された「日本の医療費抑制に貢献する」かどうかは視点によって異なる可能性があり,ここでの議論からは外して考えることとなった。造影乳房MRIによるサーベイランスはすでに行われており,重要な課題であるという共通の認識があった。[協議後の投票結果]146

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