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******56 **:Too few or no curves,†:治療は不要,‡:脊椎固定術が必要なことが多い,§:脊椎固定術が必要。数字は10歳前後での悪化程度を示す。・固定術による身長の予想短縮は,0.07 cm×固定椎間数×成長終了までの年数で表される4)。⿎冠状面バランスだけでなく,矢状面バランスも重要である。特に胸椎後弯20°以上にしか矯正できなければ,カーブ全体を固定すべきである。  可撓性が大きく,側屈位X線撮影で50%以上の矯正率が得られる多椎体に及ぶカーブ(8~10椎体以上)または代償性カーブは装具療法の適応になる。 underarm braceの有用性は証明されておらず,唯一Milwaukee braceのみ有用性がある。  手術療法を適応する場合は,以下のような脊Ⅱ各論脊柱変形・側弯症・incarceratedは20°を超える可能性は少ない。・non-segmentedは進行する可能性はなく,治・蝶形椎(sagittal cleft)は側弯が問題になることは少ないが,胸腰椎移行部に多く,後弯が進行しやすいので矢状面バランスに注意する。表Ⅱ⊖11⊖13 先天性側弯症における奇形椎タイプによる進行予測(1年での進行角度中間値)(文献3より)超えることはほとんどない。療は不要である。⿎hemiepiphysiodesis(convex hemiarthrodesis)は,単純な側弯のみに適応となる(5歳以下)。3歳半までに施行するほうが,矯正効果が高い8)。柱の成長を考慮する必要がある。・座高の70%は5歳頃までに成長する。・座高の84%は10歳頃までに成長する。・肋骨の約30%は10歳頃までに成長する。・ 胸椎の成長は1年に約1.1 cm,腰椎の成長は1年に約1.6 cmである。⿎進行の危険が高い場合は診断がつき次第,変形が軽度なら後方からin situ fusion(図Ⅱ⊖11⊖40),4歳頃で変形矯正が必要ならsubcu-taneous lengtheningを行う(変形が高度なら前方から線維輪のみを切る場合もある)。Site ofCurvatureUpper thoracicLower thoracicThoracolumbarLumbarLumbosacralBlockVertebra <1°-1°† <1°-1°† <1°-1°† <1°-*†Type of Congenital AnomalyWedgeVertebra*-2°† 2°-2°† 1.5°-2°†<1°-*†Single 1°-2°‡ 2°-2.5°‡ 2°-3.5°‡<1°-1°‡<1°-1.5°§HemivertebraUnsegmentedDouble2°-2.5°§2°-3°§5°-*§ 2°-§4°§ 5°-6.5°§ 6°-9°§>5°-*§UnilateralUnilateral UnsegmentedBar and ContralateralBarHemivertebrae5°-6°§6°-7°§>10°-*§  37311装具療法手術適応1,14)●奇形椎の部位 以下の順に進行しやすい。 胸腰椎>下位胸椎>上位胸椎>腰椎あるいは腰仙椎 ただし腰仙椎移行部では,その上位でより回旋を伴った代償カーブが高率に起こるので構築性になる前に治療を要する(手術を考慮する)。 また,上位胸椎部では大きなカーブに進行することは少ないが,肩の高さの差や頭部の傾斜など美容上問題になることがある。●手術療法の要点15~17)⿎後方固定術(後方からの椎体骨切り+short fusion)にするか前方・後方固定術にするか。   単純な半椎で後弯の程度が軽い症例は後方からだけで対処可能だが,後弯を伴う場合は,前方・後方同時手術が有利である5~7)。⿎crankshaft phenomenonは後方固定のみの場合,約15%に認める(50°以上のカーブや,若年者ほど危険度が高い)。

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