12⿎ハロペリドール(セレネース®):0.75~1.5 も90 mg)以下にすることが推奨されている。慢性疼痛に対する薬物療法は用量依存的に鎮痛効果が期待できる反面,副作用も出現しやすい。したがって1カ月程度で維持用量を設定し,その後3カ月程度で効果判定する。効果がなければ,多剤併用はなるべく避け効果のない薬剤は中止していくことも検討すべきである。1日3~4回あるいはメトクロプラミド(プリンペラン®):10 mg,1日3~6回 オピオイドの徐放製剤として,MSコンチン®,モルペス®,アンペック®坐剤とオキシコドンの徐放製剤として,オキシコンチン®がある。また,最近では慢性疼痛に対して,より使いやすい弱オピオイドが使用される機会が増えてきている[トラマドール(トラマール®)],トラムセット®(トラマドール37.5 mgとアセトアミノフェン325 mgの配合剤)。 2) ピコスルファート(ラキソベロン®):10~20滴就寝時。便通がなければ徐々に増量(40→60→80滴) a. 抗うつ薬(p84参照)b. 抗痙攣薬 神経障害部位での発作性異常放電の抑制や神経の過興奮を抑制する。⿎プレガバリン(リリカ®):50~150 mg(眠前あるいは分2)から,ふらつき等に注意しながら徐々に増量する。高齢者や腎機能低下患者で82 7.痛み関連の症状に対する薬物療法c. 便秘 投与量と下剤の必要量は通常相関しない。⿎塩類下剤による水分保持と便軟化:酸化マグ⿎ドンペリドン(ナウゼリン®):坐剤60 mg,8~12時間毎⿎上記が無効または効果不十分の場合は,チミペロン(トロペロン®):0.5~1.0 mg,1日2~3回,その他オランザピン(ジプレキサ®),リスペリドン(リスパダール®)なども有効である。⿎体動性の吐き気や乗り物酔いに類似した嘔気の場合は,ジフェンヒドラミン(トラベルミン®)または抗ヒスタミン薬を投与する(2~3回⊘日)。ネシウム1.5~2.0 g就寝前あるいは分2~3⿎大腸刺激性下剤による蠕動運動亢進 1) センナ製剤(プルゼニド®):2~4錠就寝時。2日経っても便通がなければ徐々に増量(4→6→8錠) いずれも下痢を生じたら半量に減量する。⿎末梢性μオピオイド受容体拮抗薬(スインプロイク®) オピオイド誘発性便秘症に対する新しい薬剤で効果を期待できる。d. 錯乱・幻覚,せん妄 ハロペリドール(セレネース®):1.5~5.0 mg⊘日。リスペリドン(リスパダール®)も有効である。mg,1日2~3回または就寝前●モルヒネとの用量換算 経口モルヒネ60 mg≒トラマドール300 mg 経口モルヒネ60 mg≒オキシコドン徐放錠40 mg 経口モルヒネ60 mg≒フェントステープ®2 mg 経口モルヒネ60 mg≒デュロテップ®MTパッチ 4.2 mg●オピオイドに対する副作用対策 オピオイドの副作用として多いのは,初期の眠気と嘔気,便秘である。呼吸抑制も注意すべき副作用だが,適正使用している限り起こることはほとんどない。a. 眠気 傾眠傾向が持続すれば減量するか投与回数を増やすかで対処するが,通常3~7日で眠気は消失する。b. 嘔気 50~60%の患者で出現するが,ほとんどが数日以内に耐性が生じるので,制吐薬の予防投与は通常不要である(高齢者に投薬する場合は,副作用としての錐体外路症状に注意)。数日の予防投与や嘔気出現時には以下の薬剤で対処する。⿎プロクロルペラジン(ノバミン®):1回5 mg,オピオイド鎮痛補助薬
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