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図4 脱分化型脂肪肉腫多形紡錘形細胞肉腫(左上)が高分化型脂肪肉腫(右下)と隣接して認められる。図5 粘液型脂肪肉腫均一な卵円形細胞が豊富な粘液性間質と繊細な毛細血管を背景として増殖し,小型の脂肪芽細胞を伴う。【ポイント】後腹膜,鼠径部,四肢深部に好発する。後腹膜原発の未分化な多形肉腫は,そのほとんどが脱分化型脂肪肉腫である。多くの場合,多形紡錘形細胞肉腫が高分化型脂肪肉腫と隣接あるいは移行してみられる。脱分化成分には骨・軟骨・平滑筋・横紋筋といった異所性分化を伴うことがあり,稀に同所性脂肪分化もみられる。MDM2やCDK4の免疫染色が診断に有用である。3)粘液型脂肪肉腫Myxoid liposarcoma(図5)【定義】均一な円形〜卵円形細胞が豊富な粘液性間質と枝分かれする毛細血管を背景として増殖する肉36 Ⅱ.病理診断

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