A原発巣の記載単発・多発(○個),左・右,大きさ○×○mm,部位(頭頚部,体幹,上肢・下肢など),浅層・深層,浸潤型・非浸潤型,腫瘍の割面(肉眼的:壊死の有無,出血の有無,色調,硬度),周囲正常組織(骨,神経,血管)との関係・浸潤の有無を記載する。B転移巣の記載軟部肉腫の転移巣形成部位としては肺が多いが,肉腫によっては脳(胞巣状軟部肉腫),リンパ節(類上皮肉腫や明細胞肉腫など)などにも転移し,骨や筋肉,肝臓などの内臓などにも転移することがあり,事実上,全身に転移しうる。リンパ節転移(N):領域リンパ節への転移はリンパ節転移として扱い,領域リンパ節よりも近位のリンパ節への転移は遠隔転移として記載する(Ⅴ 治療後,2 転帰の記載方法,B 領域リンパ節転移参照)。遠隔転移:骨,脳,肝臓,軟部などへの転移の有無を記載する(Ⅴ 治療後,2 転帰の記載方法,C 遠隔転移参照)。C手術の時期1)初回手術腫瘍に対して実施される初めての手術を意味する。通常は針生検術や切開生検術などの診断目的の手技ではなく,広範切除術などの腫瘍の局所根治を目的とした初回手技を指す。2)追加広範切除悪性軟部腫瘍に対して悪性であることを想定していなかったために辺縁切除や腫瘍内切除を行った場合,標準的には追加で広範切除術を実施する。初回手術からの期間を記載する。3)再発手術腫瘍を切除した後に,腫瘍が再度腫瘤塊として出現した場合,その腫瘤に対して切除することを再発手術という。初回手術から再発手術までの期間を記載する。100 Ⅳ.治療1.手術療法
元のページ ../index.html#7