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内直筋麻痺(内転作用):頭部を反対側へ回転する
外直筋麻痺(外転作用):頭部を同側へ回転する
上直筋麻痺(上転作用,内方回旋作用,内転作用):顎を上げ,頭部を反対側に

傾けて反対側へ回転する

下直筋麻痺(下転作用,外方回旋作用,内転作用):顎を下げ,頭部を同側に傾

けて反対側へ回転する

上斜筋麻痺(下転作用,内方回旋作用,外転作用):顎を下げ,頭部を反対側に

傾けて同側へ回転する

下斜筋麻痺(上転作用,外方回旋作用,外転作用):顎を上げ,頭部を同側に傾

けて同側へ回転する

特に滑車神経麻痺では,この上斜筋麻痺の代償頭位の所見が診断に役立つ.

2 眼位検査

眼球運動制限があると正面位で眼の位置に異常が出現する.外転神経麻痺と
開散麻痺は内斜視,動眼神経麻痺と輻湊麻痺は外斜視,滑車神経麻痺とskew 
deviationは上下斜視となる.ただし,外眼筋の機械的運動制限では正面眼
位に変化がないことも多く,眼球運動神経麻痺との鑑別点となる.

眼位検査には,他覚的検査と自覚的検査がある.

右下直筋

左上斜筋

右上直筋

左下斜筋

右上直筋

左上直筋

右下斜筋

左上直筋

右外直筋

左内直筋

右内直筋

左外直筋

右下直筋

左下直筋

右上斜筋

左下直筋

図1

  各注視方向で働く外眼筋

上下直筋は外転時,上下斜筋は内転時に上転・下転作用が強くなる.上直筋は外上転方向,下直筋は外
下転方向,上斜筋は内下転方向,下斜筋は内上転方向で働く.真上は上直筋,真下は下直筋が主に働く