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は、同級生が10人ぐらい集まっているそうです。各分野に散っていた優秀な人たちが、起業するにあたってまとまる形は羨ましい。専門領域とは違うところで起業するたいへんさはありましたか?176坪田:先生は研究の成果をもとに起業する形態ではありません。ご自分の石見:土地勘のないところはたいへんです。私は医師なので、プロダクトを考えるうえでは土地勘はあります。しかし、ITビジネスに関しては土地勘がなかった。そのときに大事なのは、とにかく先輩から学ぶということです。人脈としての仲間もそうですが、IT業界の先輩、ベンチャー業界の先輩たちに育てていただきました。常に意識するのは、先輩、自分と同レベルのライバル、後輩という三つのレイヤーです。いま、私が孫正義さんに会っても、憧れの人に会えた喜びにしかならないでしょう。むしろ、背中がギリギリ見えるような先輩に食らいつくことを意識してきました。同レベルのライバルは言うまでもなく、後輩にも時間を使います。それは、先輩からの「俺に返さないでいい。代わりに後輩を育てろ」という言葉を実践しているからです。ヘルステックにおけるエコシステムをつくる意味でも、後輩を育てることは意識しています。医師はプライドが高いので、かなぐり捨てる必要があります。気位の高い人の周りにはなかなか人は集まりにくい。20代前半でいきなり「先生、先生」と呼ばれ、偉いと思い込んでいると起業は厳しいですね。坪田:最後に、言っておきたいことはありますか?石見:医学部を目指す人に対するものかもしれませんが、臨床医は金融界の人たちより稼げません。このままでは、医師になる人が減るのではないかと危惧しています。医師は人の命に関わる素晴らしい仕事です。医師の選択肢が臨床、研究、教育に加えて四つ目の起業まで広がったことで、医師に対する見方が変わり、社会を支える職種であることに誇りを持ち、熱い思いで起業する人が増えるといいですね。

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