第7章 坪田ラボの実験211最初は小さくても少しずつ大きくしよう 2012年の私の会社の売り上げは、およそ1,200万円でした。初年度からほんの少し黒字化したので、コストもほぼ同額です。1,200万円のコストといえば、ほとんど自分の年収と変わらない水準です。つまり、実は自分の年収をビジネスに突っ込んだだけということです。多額の借金をしてビジネスを始めたわけではないので、年収分がまるまるなくなっても、それなりの貯蓄さえしておけば、たいしたダメージにはなりません。会社がそこでなくなっても、経営だけは学べます。 とはいえ、たとえ1年目に失敗したからといって、そこで辞めないのも重要です。失敗の原因を突き詰め、変えるべきところは変え、抜本的な方針転換が必要ならやる。2年から3年は継続してみないと、経営とは何かという神髄はわからないと思うからです。 当時、税理士からこんなことを言われました。「坪田先生、二千数百万円以上の収入がなければ、会社をつくっても損をするだけです」 これが、会社組織にするときの「常識」らしいのですが、私は納得できませんでした。 はたして「損」とは何でしょうか。時間の損でしょうか、資金的な損で
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