20 Ⅱ.眼の光学ⅰ 色収差 chromatic aberration(図₂⊖₁₄) 白色光に含まれる種々の波長の光によって焦点位置が異なるための収差をいう。 軸上色収差…軸上方向に起こる収差 倍率色収差…大きさ方向に起こる収差(3)眼に起こる主な収差ⅰ 球面収差(散瞳状態の時)ⅱ 色収差(二色テストに利用)ⅲ 非点収差(乱視)₂.波面収差とは 光が波面状に伝播するとき収差があれば理想的球面からはずれた波面が形成される。この波面のずれを波面収差という。波面収差は低次収差と高次収差(コマ様収差,球面様収差など)に分けられる。 眼では視軸と光軸とが一致していない(図₂⊖₁₅)。₁.光軸optic axis 角膜前面と後面,水晶体前面と後面の曲率中心を通る線,または,この線にもっとも近似する線。₂.瞳孔中心線pupillary line 眼の入射瞳中心から角膜表面に垂直に立てた線。₃.照準線line of sight 眼の入射瞳中心と固視点を結ぶ線。₄.視軸visual axisまたは視線visual line 固視点と網膜中心窩を結ぶ線。₅.注視線fixation line 固視点と眼球回旋点center of rotationを結ぶ線。₆.α角 光軸と視軸とのなす角。₇.γ角 光軸と注視線とのなす角。(2)白色光の収差 4 眼の軸と角度
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