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第3章メニエール病疑い例(Probable Ménière’s disease)A.症状の3項目を満たしたもの。[診断にあたっての注意事項]メニエール病の初回発作時には,めまいを伴う突発性難聴と鑑別できない場合が多く,診断基準に示す発作の反復を確認後にメニエール病確実例と診断する。 2) メニエール病非定型例(Atypical Ménière’s disease)診断基準 a. メニエール病非定型例(蝸牛型)(Cochlear type of atypical Ménière’s dis-ease)A.症状1.難聴,耳鳴,耳閉塞感などの聴覚症状の増悪,軽快を反復するが,めまい発作を伴わない。2.第Ⅷ脳神経以外の神経症状がない。B.検査所見1. 純音聴力検査において感音難聴を認める。聴力型は低音障害型または水平型感音難聴が多い。2.神経学的検査において難聴に関連する第Ⅷ脳神経以外の障害を認めない。3. メニエール病と類似した難聴を呈する内耳・後迷路性疾患,小脳,脳幹を中心とした中枢性疾患など,原因既知の疾患を除外できる。⁃診断メニエール病非定型例(蝸牛型)確実例(Definite cochlear type of atypical Ménière’s dis-ease)A.症状の2項目を満たし,B.検査所見の3項目を満たしたもの。[診断にあたっての注意事項]急性低音障害型感音難聴の診断基準(案)(厚労省特定疾患急性高度感音難聴調査研究班,2012年改訂)の参考事項2.蝸牛症状が反復する例がある,と記載されており,難聴が反復する急性低音障害型感音難聴とメニエール病非定型例(蝸牛型)とは類似した疾患と考えられる。3-1. メニエール病の診断基準  21

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