表7 HDのリスト作成のための資料
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文献資料
説明
AmericanHospitalFormulary
Service[米国病院処方指針サー
ビス]
(AHFS)Pharmacologic-
TherapeuticClassification
system[薬物治療分類システム]
AHFSのPharmacologic-TherapeuticClassificationsystem[薬物治療分類シス
テム]は,薬剤を作用機序に基づいてカテゴリーに分類するための,広く受け
入れられているシステムである。このシステムでは,抗がん薬はすべてカテゴ
リー10に指定されている。カテゴリー10はすべて有害である。
IARCMonographsontheEval-
uationofCarcinogenicRisksto
Humans[ヒトへの発がんリスク
評価に関する研究文献]
物質に関して,6つのワークグループ(Pharmaceuticals,BiologicalAgents,
Arsenic,Metals,Fibres,andDust,Radiation,PersonalHabitsandHousehold
Exposures,ChemicalAgentsandRelatedOccupations)で下記のように分類した。
・グループ1:ヒトへの発がん性を有する物質
・グループ2A:ヒトへの発がん性を高い確率で有する物質
・グループ2B:ヒトへの発がん性を有する可能性がある物質
・グループ3:ヒトへの発がん性に関しては分類できない物質
・グループ4:ヒトへの発がん性を有する確率が低い物質
最新の報告はhttps:
//
monographs.iarc.fr
/
agents-classified-by-the-iarc
/
より入
手できる。
Safetydatasheets[安全データ
シート]
(SDS)
安全データシート(SDS)は,製品の化学的性質を製造業者が記述したもので,
次のような項目が含まれている。
・曝露による健康影響および応急処置
・保存,取り扱いおよび廃棄に関する情報
・個人の防御方法
・薬物がこぼれた時(スピル時)の洗浄手順 など
有害とみなされる,または有害な成分を含む薬品については,製造業者は安全
データシート(SDS)を作成しなければならない。
U.S.DepartmentofHealthand
HumanServicesNational
ToxicologyProgram’sReport
onCarcinogens,14thedition[国
家毒性プログラムによる発がん
性物質に関する報告書]
この報告書に記載されている発がん性物質リストは,「既知のヒト発がん性物
質」または「ヒト発がん性物質と合理的に予想される」という項目のいずれかに
分類される。
報告書は,http:
//
ntp.niehs.nih.gov
/
pubhealth
/
roc
/
index-1.htmlより入手でき
る。
NIOSHListofAntineoplastic
andOtherHazardousDrugsin
HealthcareSettings
有害な薬剤として取り扱うべき薬剤のサンプルリストの表が掲載されている。
このHDリストは2年ごとに更新され,https:
//
www.cdc.gov
/
niosh
/
docs
/
2016-
161
/
default.html
/
より入手できる(NIOSHHDリスト2018が後日公開予定だ
が,2019年1月現在は未公開)。
Packageinsertsforspecific
pharmaceuticalagents[特定医
薬品の添付文書]
米国FDAで承認された薬品すべての添付文書には,臨床医が薬品を有害と分
類するべきかを決定する際に役立つ情報が含まれており,次のような項目が含
まれている。
・医薬品分類
・妊娠カテゴリーおよび生殖毒性
・臓器毒性
・曝露によって起こりうる二次的ながん
・薬剤に関する警告
注)ASHP(2016),IARC(2012),NIOSH(2016),米国保健社会福祉省公衆衛生局・国家毒性プログラム2016年の情
報に基づいている。
(PolovichM,OlsenMM(eds).SafeHandlingofHazardousDrugs,3rded,OncologyNursingSociety(ONS),2017,p3-4より作成)
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