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エビデンスの確実性(強さ)投票結果(合意率)9/9名(100%)推奨の強さと方向強さ:弱い    方向:行わないこと末梢静脈カテーテルは時間経過により閉塞,静脈炎,EV等により,入れ替えが必要となる。がん薬物療法では,特に壊死起因性抗がん薬に分類される薬剤のEVの発生は許容されないため,予防的な介入が重要である。本ガイドライン2014年版(第2版)A)では,「24時間以上経過した末梢静脈カテーテルの使用は,通常,行われるべきではない」とされ,(複数日にわたってがん薬物療法薬の持続・間歇投与が必要な場合において)末梢静脈カテーテルの24時間ごとの定期的な入れ替えが推奨されていた。しかし,穿刺処置に伴う患者の苦痛という観点から考えたとき,末梢静脈カテーテルの入れ替えは,必要にして最小の頻度にすべきと考え,定期的な入れ替えが必要であるかを検討することとした。◆エビデンスの確実性(強さ)文献検索で,キーワード「定期的な入れ替え」「末梢静脈カテーテル」「抗悪性腫瘍剤」を検索式とした系統的文献検索を行い,PubMed 95件,医中誌92件が抽出され,スクリーニングの結果,採用された文献はPubMed 2件であり,その内訳はメタアナリシス1件1),RCT 1件2)であった。なお,2件の文献は,本CQの対照群と介入群が,逆に設定されていたため,RR(CI)は改編してSRを実施した。アウトカムは,益を「EVの減少」「静脈炎の減少」「固定材(絆創膏)による皮膚の炎症の62C 弱がん薬物療法薬の持続(間歇)投与を受けている患者に対して,末梢静脈カテーテルの定期的な入れ替えを行わないことを弱く推奨する。推 奨がん薬物療法薬の持続(間歇)投与を受けている患者に対して,EV予防のために,末梢静脈カテーテルを定期的に入れ替えることは推奨されるか作成の経緯推奨決定(合意形成)の経緯CQ 5

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