Q2 153D,E,K)は,調理中の食材からの流出は比較的少ないのですが,水溶性ビタミン(ビタミンB,C)は,調理中に水や煮汁へ流出することが多いといわれています。このことから料理自体は食べられなくても,具材が豊富な汁物の汁を飲むことで水溶性ビタミンを摂取することができます。また,脂溶性ビタミンは文字の通り水に溶けにくく,油に溶けやすいビタミンです。よって,脂質により吸収が促進されますので,サプリメントなどで摂取する際には油炒めや揚げ物など脂質の多い食事と一緒に摂取すると吸収効率が上がると考えられます。栄養補助食品を含む食品は,特別用途食品,保健機能食品,一般食品の3つに分けられます(図)。特別用途食品は,乳児の発育や,妊産婦,授乳婦,えん下困難者,病者などの健康の保持・回復などに適するという特別の用途に適する旨の表示が許可された食品で,国の審査を経て認められています。特別用途食品のうち,総合栄養食品は,食事として摂取すべき栄養素をバランスよく配合しており,疾患などにより通常の食事で十分な栄養を摂ることが難しい方に適した食品です。特別用途食品には特定保健用食品,病者用食品,妊産婦,授乳婦用粉乳,乳児用調整乳,えん下困難者用食品が含まれます。えん下困難者用食品は,ゼリーやペースト状の食品で,飲み込みやすさの基準をクリアしたものです。機能性の表示を許される保健機能食品に分類されるのは①機能性表示食品(届出制),②栄養機能食品(自己認証制),③特定保健用食品(個別許可制)の3つです。①機能性表示食品はエビデンス(科学的根拠)のある機能性を表示しており,販売前に安全性や機能性の根拠についての情報が消費者庁長官へ届け出られたものです。②栄養機能食品は1日に必要な栄養成分(ビタミン,ミネラルなど)の補給や補完のために利用する食品で,既にエビデンスが確認された栄養成分を一定量含む場合,届出なしに機能性を表示できるようになっています。③特定保健用食品はいわゆるトクホで,健康の維持増進に役立つことがエビデンスに基づいて認められ,「コレステロールの吸収を抑える」といった表示が許可されています。効果や安全性を国が審査し,食品ごとに消費者庁長官によって許可されています。Q2栄養補助食品間で栄養の隔たりは出ないのですか?A
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