c 乳児死亡率2 乳児死亡の意義(昭和15)年には100以下となり,1951(昭和26)年には,戦前では最低の84.1(35.6%)」,2位「周産期に特異的な呼吸器および心血管障害」(14.9%),3位「不3 母子保健の指標1011 乳児死亡・新生児死亡・早期新生児死亡の定義 乳児死亡とは生後1年未満の死亡をいい,新生児死亡とは生後4週未満の死亡,また早期新生児死亡は生後1週未満の死亡とされる。 なお,おのおのの死亡率は以下の式で算出される。 乳児死亡率= ×1,000乳児死亡数出生数新生児死亡数出生数 新生児死亡率= ×1,000早期新生児死亡数出生数 早期新生児死亡率= ×1,000 乳児の健康状態は,その地域の衛生状態に強く関係するので,乳児死亡率はその地域の健康状態を示す指標とされる。また新生児死亡率と早期新生児死亡率の意義は,乳児の死亡は出生前後に多発するため,この時期に焦点をあててみようとするものである。3 乳児死亡の動向 乳児死亡率は,大正末期までは150以上であったが,その後低下して,1940となった。戦時中および戦後すぐのため,1944,1945(昭和19,20)年の資料はないが,1947(昭和22)年では76.7,1960(昭和35)年には30.7,1975(昭和50)年は10.0と急速な改善を示し,2023(令和5)年は1.8まで減少し,世界的にも有数の低率国である。4 乳児死亡の原因と対策 2022(令和4)年の乳児死亡原因の1位は「先天奇形,変形および染色体異常慮の事故」(4.4%)であり,先天異常と周産期異常とで半数を占めている。 対策としては,妊産婦に対する保健医療対策,母子保健対策の基盤整備が必要である。5 新生児死亡の動向 2022(令和4)年の新生児死亡の中で最も多いのは「先天奇形,変形および染色体異常(40.1%)」,次いで近年,「周産期に特異的な呼吸器および心血管障害」▶▶▶▶▶▶▶▶▶▶
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