MP関節部をベッドに押しつけると,摩擦で楽に抵抗をかけられる。療法士が身体を後ろに倒し,股関節外転抵抗に自分の体重を利用する方法もある。タオルを巻きつけ,持っているタオルを擦りつけるようにすると楽に抵抗をかけることができる。上から見ると,何となくイメージできるかと思う。外へ開こうとする力に抵抗する方向に体重が作用する。タオルを捻ると絶対に負けない。普通に抵抗をかけているだけでは力負けする。女性の理学療法士が増えてきているが,体格で劣る女性が徒手で筋力増強を行うのは困難なことが多い。かといってフリーウエイトの利用は,その重量によっては危険なこともある。そこでいくつかの筋力増強訓練の方法を記載しておくので参考にしてほしい。⑴ 股関節外転筋力増強(図17) 図17 股関節外転筋力増強第1章 理学療法を行う前に知っておくべきこと247)●筋力増強のコツ
元のページ ../index.html#7