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4132第8章深部腱反射・病的反射図8—26 バビンスキー反射の変法注 意 刺激ははじめ弱めに加え,反射が出にくいときは強めに加える。片麻痺患者で反射が出にくいときは,顔を健側に向けると出やすくなる。それは姿勢反射により,反射の増強が起きていたためである。障 害 錐体路障害。小児は生後1年までは陽性。3 バビンスキー反射の他に母指の背屈現象を起こす反射は,刺激部位の違いによって次の6つの反射がある。反射の意義や判定はバビンスキー反射と同じである。1)オッペンハイム反射(Oppenheim バビンスキー反射の変法(図8—26)reflex)(図8—26)検査法 脛骨内側縁を上から下に指でこすりおろす。2)ゴルドン反射(Gordon reflex)(図8—26)検査法 ふくらはぎを指で強くつまむ。3)シェファー反射(Schaeffer reflex)(図8—26)検査法 アキレス腱を指で強くつまむ。4)ゴンダ反射(Gonda reflex)(図8—26)検査法 母指以外の4指(特に第4指)を他動的に強く底屈させる。5)ストランスキー反射(Stransky reflex)(図8—27)検査法 第5指を強く外転させ,1~2秒間保持して,急に離す。6)チャドック反射(Chaddock reflex)(図8—28)検査法 足部の外果の下方を踵から足先に向けて爪楊枝の頭部でこする。4 クローヌスは深部反射の亢進を意味しており,膝クローヌスと足クローヌスがある。1)膝クローヌス(patellar clonus)(図8—29)検査法 患者を背臥位にして下肢を伸展位とする。検者は母指と示指で膝蓋骨をつまみ,それを強く下方に押し下げる。判 定 刺激により膝蓋骨が上下に連続的に動けば陽性。クローヌス(間代;clonus)図8—27 ストランスキー反射図8—28 チャドック反射図8—29 膝クローヌス1.オッペンハイム反射2.ゴルドン反射3.シェファー反射4.ゴンダ反射145

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