2. 医用電子機器 459

 問229:2,問230:3,問231:3

入 力

0

時 間

0

電 圧

出 力

0

時 間

0

電 圧

出 力

入 力

1

2

3

4

5

R

C

出 力

入 力

R

1

L

R

2

出 力

入 力

R

出 力

入 力

C

R

L

出 力

入 力

C

 作問のねらい  CR回路の理解度を評価する問題
である。CR回路と微分回路または積分回路の関係
を十分に理解しておく必要がある。

〔注解〕 設問図はパルス波の入力電圧を,ある回路

に加えた時の出力電圧が時間とともに指数関数的に
減少する特性を呈している(微分回路)。この応答
はCR回路の過渡現象と呼ばれる。ここでは,微分
回路を選択すればよい。

C

CR回路

入力波形

出力波形

R

E=E

0

(e-  t)

時定数τ

E

0

時間

CR

1

-  ≒37%

e

1

1.と4.は積分回路である。

入力波形

出力波形

E=E

0

(e-  t)

時定数τ

E

0

時間

CR

1

1-  ≒63%

e

1

5.は一種の共振回路である。

f

0

=─

1

f

0

電流

共振周波数

周波数

2π LC

問 230★

【Ⅹ─①─3─B】(ID 2018098)

8bitのAD変換器で0〜2.5Vの電圧を変換す
るとき,電圧の分解能に最も近いのはどれか。
1. 1mV
2. 5mV
3.10mV
4.16mV
5.20mV

 作問のねらい  AD変換器の理解度を評価する問
題である。AD変換における標本化(サンプリング),
量子化,符号化の過程や処理を十分に理解しておく
必要がある。

〔注解〕 設問はAD変換における量子化の問題であ

る。8bitのAD変換器は,2

8

=256,つまりY軸(電

圧)を256点(量子の倍数)に分解し,値を近似させ
る。信号(電圧)は0〜2.5(V)の間にあるため,分
解能は2.5(V)=2500(mV)より,2500÷256≒
9.7656…≒10(mV)となる。

ちなみに,量子化の過程で量子化誤差が発現す

る。また,8bitよりも16bitの方が電圧変化を精密
に反映できる。

問 231★

【Ⅹ─①─4─A】(ID 2018196)

磁場を起電力に変換するトランスデューサは
どれか。
1.ストレンゲージ
2.差動トランス
3.ホール素子
4.サーミスタ
5.圧電素子

 作問のねらい  センサ・トランスデューサの理解
度を評価する問題である。センサ・トランスデュー
サの原理と用途を十分に理解しておく必要がある。

〔注解〕 1.ストレンゲージ(歪みゲージ)は歪みや

変位を抵抗値変化に変換する。

2.差動トランスはコイル内の可動鉄心(コア)の

位置を1次コイルに電流を流すことで誘導される2
次コイルの誘起電圧としてとらえ,これを直流電圧
に変換する。

3.ホール素子は磁場を起電力に変換する。
4.サーミスタは温度高低を抵抗値変化に変換す

る。電子体温計に利用されている。

5.圧電素子(ピエゾ素子)は圧力素子に加えられ

た力や振動を起電力に変換したり,反対に電圧を振
動や力に変換する。超音波振動子として利用されて
いる。

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