77184T
5/14

J=σ・EI=σ・VSdR=V=1・d=ρ・dS第1編-+-----0Ⅱ++-+---+-+-E11----++++ 医用電気電子工学ス)は等しく,原子全体で電荷の総和はゼロ(電気的に中性)となる。質量を比較すると,陽子と中性子はほぼ同じ,電子は極めて軽い。 この電子の働きがさまざまな電気現象の根源となり,電子デバイスの発明,生体電気現象の解明,電気・電子技術を応用した生体計測装置や治療機器の開発につながっている。b 物質の抵抗 長さd[m],断面積S[m2]の物質に電圧V[V]を加えると,電界E[V/m]が発生する。電界Eにより物質内にある電荷に力が作用して移動する(図3)。このときの単位時間当たりの電荷の移動量(電荷の流れ)が電流I [A]である。電荷を運ぶ粒子をキャリアといい,その個数をn[個数/m3],キャリア1個当たりの電荷量をq[C]とすると,電流密度J[A/m2](単位面積当たりの電流)は次式で与えられる。J=nqμ・E=σ・E この式でμはキャリアの移動のしやすさを表す移動度である。電流密度J[A/m2]は電界E[V/m]に比例し,比例係数σを導電率という。これがオームの法則である。この式より抵抗率ρ[Ωm],物質の抵抗R[Ω]の関係式が得られる。IσS 導電率σ[S/m]はキャリアの移動しやすさ(電気の流れやすさ),抵抗率ρ[Ωm]はキャリアの移動のしにくさ(電気の流れにくさ)を表す。両者は逆数の関係にあり,抵抗Rは物質の抵抗率ρ(導電率σ)と形状(断面積Sと長さd)によって決まる。 表1に物質の抵抗率を示す。物質には電気を通しやすい導体,通しにくい絶縁体がある。導体としては金属があり,近年,導電性塗料,導電性高分子などの新しい物質の開発が進んでいる。絶縁体としてはガラス,ゴム,セラミックスなどがある。純水は電気を通しにくい絶縁体である。半導体は,導体と絶縁体の中間的な抵抗率を有する物(1)(2)(3)図2 原子の構成,電荷,質量図3 物質のキャリアの移動(電界は一様とする)電子(-)原子核(+)陽 子中性子電 子1.673×10-241.675×10-249.109×10-28長さd[m]電界E電荷q++電流 I =dqdt電圧Vs+-++原子核(+)原子モデル質量[g]質量比    1/1840 軽い断面積S[m2]中性子陽子(+)電荷+電気-電気1.602×10-19[C]原子で電荷の総和はゼロ電子原子核約10-10m0.1nm約10-15~10-14mⅡ.B.電子工学(電気的に中性)201

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る