O2図4なぜ緑膿菌か?3診 断 1 臨床所見のポイント(図6)図5症例の前眼部と塗抹検鏡写真ブドウ球菌レンサ球菌好気性菌に不利上皮細胞の酸欠緑膿菌緑膿菌に有利培養:コリネバクテリウム3+院紹介受診初診時視力:右0.08(0.1×Sph+2.00DCyl−2.00DAx90°),左1.0(1.2×Sph+0.25DCyl−0.50DAx125°)前眼部:右角膜中央混濁,左眼異常なし中間透光体:両白内障眼 底:右は角膜混濁により透見困難,左は異常なし経 過:2007年9月に右全層角膜移植術施行。ベタメタゾン0.1%,ガチフロキサシン0.3%,ブリンゾラミド1%の点眼を開始。2008年5月,右移植片に潰瘍を認めた(図5)。塗抹検鏡(図5),細菌培養検査を行い,最終的に,感受性のあるCMX(ベストロン)点眼とTOB(トブラシン)点眼の併用で完治した。細菌性角膜潰瘍の臨床像をまず総論的に概観すると,そのポイントはグラム陽性菌は病巣が限局(focal,discreteinfiltrate)する傾向があり,他方,グラム陰性菌は拡散(spreading,diffuseinfil-128
元のページ ../index.html#4