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累積阻止率(%)0■0.060.120.250.51221.1μg/mL(人)点眼(0.5 %)角膜6.84μg/mL(兎)房水2.18μg/mL(兎)内 服角膜0.71μg/mL(兎)房水0.68μg/mL(人)0.81μg/mL(人)10080604020MIC(μg/mL)PDの全般としては,グラム陰性菌にはアミノ配糖体系,キノロン薬,グラム陽性菌にはβラクタム系,キノロン薬が有効である。緑膿菌の主要キノロン薬に対する累積MICを図8に示した。文献MFLXLVFXGFLXTFLX8163264128>12824**図7投与法別PK(LVFXの組織移行)(宇野敏彦ほか:あたらしい眼科 23:1359-67, 2006より改変)図8国内保存緑膿菌(100株)のMIC分布PDは弾頭破壊力に相当する。まず,PKは薬の吸収・分布・代謝・排泄の過程,つまり生体内での旅路,標的組織までの動き,到達性である。ある薬物が,ある投与法で組織内微生物まで必要十分な薬物が届くかどうかである。投与ルートと組織浸透性などがこれを決定する。ちなみに眼科で多用される点眼投与におけるPK指標の代表はAQCmax(前房内最高移行濃度)である。全身投与ではbioavailability(内服薬の何%が血流移行するか)などの指標がある。レボフロキサシン(LVFX)の点眼と全身投与を比較した薬物組織移行のデータを集めると圧倒的に点眼が優れている(図7)。PDは作用力である。つまり,微生物と薬物とが接触した際,薬物がどのような作用力を発揮するかである。これは通常,対細菌効力の薬物評価指標としてMIC:minimuminhibitoryconcen-tration(最小発育阻止濃度)がある。130 1) 感染性角膜炎全国サーベイランス・スタディグループ:感染性角膜炎全国サーベイランス̶分離菌・患者背景・治療の現況̶.日眼会誌 110:961-72, 2006 2) 宇野敏彦,福田昌彦,大橋裕一ほか:重症コンタクトレンズ関連角膜感染症全国調査.日眼会誌 115:107-15, 2011 3) 井上幸次,大橋裕一,秦野 寛ほか:眼感染症起炎菌・薬剤感受性動向調査スタディグループ:前眼部・外眼部感染症における起炎菌判定〜日本眼感染症学会による眼感染症起炎菌・薬剤感受性動向調査(第一報)〜.日眼会誌 115:801-13, 2011

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