生殖・内分泌 図1 TS女性のライフステージと好発疾患 図2 スクリーニング検査のフロー47.ターナー症候群産婦人科の実際 Vol.73 No.11 20241413認する。肥満を伴うと,高血圧,耐糖能異常,脂質異常症などが発生しやすくなるので体重の変化にも留意する。尿検査,胸部X線は年1回実施している。学校や職場で健康診断を受けている場合は,その結果を確認して共有している。2●内分泌検査 視床下部—下垂体—卵巣系の評価のために卵胞刺激ホルモン(follicle stimulating hormone;FSH),卵胞ホルモン(estradiol;E2),抗ミュラー管ホルモン(anti-Müllerian hormone;AMH)などを測定している。2024年の欧州内分泌学会のガイドライン2)では,月経のある症例でPOIが疑われる場合にFSH,E2,AMHを,HRT施低身長その他の合併症心疾患・腎疾患甲状腺機能異常など一般検査血圧・体重血液検査 末血,生化学尿検査胸部X線循環器内科糖尿病内科腎臓内科消化器内科など小児期問診 月経状況,体調の確認内分泌検査LH,FSH,PRL,E2,AMHTSH,fT3,fT4抗甲状腺抗体内分泌内科卵巣機能不全第二次性徴の欠如(無月経など)思春期糖尿病高血圧脂質異常など婦人科検査子宮頸部細胞診 超音波検査骨密度測定婦人科不妊・骨粗鬆症成人期以降その他の検査聴力検査 超音波検査(心・腎)胸部MRI耳鼻咽喉科循環器内科などⅣ検査の進め方 図2にフォローアップ時の検査項目を示す。多くの症例がHRTを受けているので,処方に合わせて3~6カ月ごとの通院となっている。1●一般検査 血圧・体重は毎回,血液検査(末血,生化学),
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