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3rdアームで直腸後壁を腹側に挙上して基礎視野をつくる(図9,10)。1stアームで適切なテンションをかけて剝離層を展開し,直腸固有筋膜にた操作が可能で,剝離層を維持し,周囲組織の損傷を回避できる。授動の順序については,おおよそ左側→右側→前壁側→後壁側の順で行っている。一カ所ばかりを進めず,適切な術野展開にもかかわらず,剝離層の認識が困難となったら別方向へ移行することを繰り返すと,剝離層を保った直腸授動ができる。以下に各授動方向別の術野展開,操作方法を示す。1)後壁授動左助手が鉗子で直腸を頭側,腹側に牽引し,沿いMonopolar Curved Scissorsで鋭的に剝離を進める。骨盤深部では,1stアームを細かく持ち替え,適切な方向へテンションをかけて左右へ剝離を広げる。Monopolar Curved Scissorsの先端が剝離面に垂直に当たるよう,関節を屈曲させる点を意識することで,周囲への熱損傷を防ぎ,不要な出血や神経損傷を回避できる。直腸後壁深部の操作時には,インスツルメントの交換,挿入による腸骨血管損傷の危険があるため,必ずインスツルメントを腹側に挙上してから抜去,再挿入する。また,骨盤内では,操作により発生するミストが視野の妨げとなるが,組織牽引を行っていない助手が吸引管を用いてミストを1stアーム左助手aa左助手3rdアーム3rdアームbb図8. IMVおよびLCAの切離図9. 直腸後壁授動827

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