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(Type2:30%),脾動脈腹側(Type3a:12.3%),脾動脈背側(Type3p:5.7%),小網を経て肝門部・門脈(Type4:1%)と報告している(図5)。Leeら7)は総肝動脈腹側(Type1a:3%),総肝動脈背側(Type1p:48.1%),左胃動脈腹側右胃大網静脈など,動脈とは離れて走行するものもある。胃癌手術において,とくに注意を要するのは左胃静脈である。左胃静脈と腹腔動脈との位置関係に関して,図5. 左胃静脈の合流形態〔文献7)より引用改変〕 D 神 経(図6)8)右胃大網静脈は前上膵十二指腸静脈,副右結腸静脈と合流し,胃結腸静脈幹を形成,上腸管脈静脈に流入する。胃結腸静脈幹の分岐形態は多岐にわたり,胃結腸静脈幹そのものが存在しない症例も20%程度存在する。また,幽門下静脈の流入形態もさまざまであり,右胃大網静脈のみに合流するもの,右胃大網静脈と上前膵十二指腸静脈の両方に合流するもの,上前膵十二指腸静脈のみに合流するものなどがある。また,内視鏡外科手術において重要な静脈としてはMayoの幽門前静脈が挙げられる。右胃静脈の最肛門側の分枝であり,静脈の存在部位が幽門を示すため,十二指腸切離の目安になる。胃を支配する自律神経系は交感神経と副交感神経からなる。交感神経は交感神経幹より由来し,Type ⅣType ⅡType ⅠaCHAType Ⅰp後幹肝枝肝神経叢肝神経叢aa迷走神経前幹より肝枝,前胃枝が分岐し,後幹より腹腔枝,後胃枝が分岐し,腹腔枝は腹腔神経節に合流する。a)胃周囲の神経系(浅層) b)胃周囲の神経系(深層)LGAType ⅢpSpAType Ⅲa前幹後胃枝群前胃枝群腹腔枝腹腔枝腹腔神経節腹腔神経節腹腔枝大内臓神経左副腎小内臓神経図6. 胃の支配神経腹腔神経節上腸間膜動脈神経節bb〔文献8)より引用改変〕435435

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