safety)が腹腔鏡下胆囊摘出術における胆管損傷 B 肝外胆管の標準解剖artery,9 oʼclock artery)と,そこから分岐したral plexus と呼ばれる動脈叢により栄養され,血 A 胆嚢管の走行異常 B 副肝管716図 1. 胆嚢,肝外胆管の解剖管合流部を形成する。また,肝下面・総肝管・胆囊管で囲まれた三角形の領域を Calot 三角と呼び,同 部 位 の 十 分 な 展 開 と 確 認(critical view of の防止に最も重要であることは広く認識されている(図 2)。胆囊動脈は,主に右肝動脈より分岐し,総胆管の背側を通り前枝・後枝に分岐し胆囊に分布することが多い。胆囊静脈は門脈に流入するが,体部・底部の一部の血流は胆囊床から直接肝臓へ還流される。肝外胆管は,肝十二指腸間膜内では門脈の右腹側を走行し,左側に固有肝動脈や右肝動脈,背側には門脈が位置する。総胆管は総肝管と胆囊管が合流して形成され,通常の総胆管径は 5〜8 mmであり,肝十二指腸間膜下に総胆管を透見できることも多い。総胆管を栄養する主な動脈は,左右肝動脈,固有肝動脈,前後上膵十二指腸動脈である。胆管壁は,3 時・9 時 方 向 に 伴 奏 す る 動 脈(3 oʼclock 手術 2026年4月臨時増刊号Ⅲ 6腹腔鏡下総胆管結石手術に必要な外科解剖漏斗部胆囊頸部Hartman’spouch右肝管左肝管総肝管Heister螺旋弁胆囊体部総胆管胆囊底部Vater 乳頭図 2. Calot 三角肝下面,総肝管,胆嚢管で囲まれた三角型の領域網目状の epicholedochal plexus および intramu-流の 60%が十二指腸側より流入するとされている(図 3)4, 5)。9 oʼclock artery,3 oʼclock arteryの損傷は総胆管の虚血や狭窄をきたすことがある。胆囊管・胆管の走行形式は,バリエーションが豊富であり,比較的稀なものも含め,その走行を術前に確認しておくことが重要である。胆囊管が総胆管以外に合流する走行異常である。合流形式には種々の異型が存在し,諸家の報告がある。詳細は成書を参照されたいが,本稿では久次の分類を引用する(図 4)6)。肝内胆管枝が,肝管ではなく他の胆道へ肝外で合流する走行異常である。実地臨床で比較的経験する,いわゆる低位合流後区域枝は,久次の分類胆囊管リンパ節胆囊管Calot 三角胆囊動脈総肝管固有肝動脈 2 胆嚢管・胆管の破格
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