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図12肘部管症候群(滑車上肘筋)ABC内上顆偽神経腫前方上腕三頭筋内側頭尺骨神経内上顆尺骨神経内上顆尺骨神経尺骨神経(偽神経腫)(偽神経腫)滑車上肘筋肘頭上顆を乗り越える際に疼痛を認める症例もある。d そ の 他 肘部管症候群の中に滑車上肘筋が存在する症例があり,事前に確認することができる。 内上顆と肘頭を結ぶように低エコーの組織が神経の浅層に存在するときには滑車上肘筋を疑う(図12)。また肘関節周囲にできる骨棘と神経の関係が重要なこともあり,さらに肘関節から発生したガングリオンが神経を圧迫することもある。 3 神 経 鞘 腫1 検 査 方 法  体表から触知できる腫瘤の検査では,その腫瘤がどこにあり,どの組織由来と考えられるかをエコーで判断する。腫瘤の中枢からゆっくりとプローブを短軸でスライドさせ,腫瘤と隣接している組織は何か,どこかと連続しているかを末梢まで観察して確認する。全体の形態が把握できたら,ここで大きさの計測を行う。長軸での観察も同様に行う。そして腫瘤の境界は明瞭か不明瞭か,内部のエコーは均一か不均一かを確認する。さらに腫瘤内,周囲などの血流信号はどうかを見るためにドプラモードにして確認する。 a 短 軸 像 典型例では境界は明瞭,内部は不均一で血流が比較的豊富な腫瘤として描出される。プローブをVol.65No.52022圧迫内上顆尺骨神経5152 超音波画像所見の前方脱臼)図10肘部管症候群A 正常(短軸像)  B 偽神経腫(短軸像)  C 長軸像図11肘部管症候群(肘屈曲時短軸像:尺骨神経

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