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図7 掌側骨皮質の連続性に着目した新しい分類解剖型髄外型  整形・災害外科  髄内型―  514  ―績に有意差はなく,術後2週のみMIPO群の方がQ­DASHスコアが低い(良好)結果となった18)。以後は,大学病院勤務における若手医師への教育的観点からMIPO法を選択する機会は激減し,標準的手術方法20)を徹底することを意識して指導している。6 その他1)早期手術の臨床成績は?21) 大腿骨近位部骨折に対する早期手術の有用性に関しては,数多くの報告があったものの,DRFに関してはまとまった報告例はなかった。そこで受傷当日か翌日に手術を施行した早期群76例と受傷後7日目以降に手術を施行した待機群30例の臨床成績を比較検討した21)。その結果,最終経過観察時には両群間に有意差はなかったが,術後12週までは可動域,握力,Q­DASHスコアが有意に早期群の方が良好であった。2)高齢者C3骨折に対するdistraction plateの有用性22) 高度な粉砕を伴う高齢者DRFのAO分類C3症例に対しては,骨脆弱性もあり治療に難渋する。そのような症例に対するdistraction plate固定は手術法の一つの選択肢である。当院でも症例を厳選し過去に報告してきた22)。問題点は抜釘を要することであるが,活動性の低い超高齢者に対し,外固定なしに管理が行えることは利点であり,治療選択肢の一つとして検討してもよい。3)DRF保存治療における掌側骨皮質の整復に着目した画像解析23) その後学会活動などにおいてDRFのレビュー作業を行う機会を得たため,『日本手外科学会雑誌』(以下,日手会誌)と『骨折』(以下,骨折誌)の2つの雑誌における傾向の違いについて調査24)した。そのなかで日手会誌では骨折誌に比べて,有意に保存治療のトピックスが少ないということが明らかになった。その結果を踏まえて,自身における保存治療に対する考え方を改めて問い直した。大学病院では保存治療を実践することがほぼなかったため,外勤先であるクリニックに協力を依頼し,DRFに対して保存治療を行った60症例に対して,後ろ向きにX線による画像解析を行った。徒手整復直後のX線側面像の掌側骨皮質の整復状態に着目し,図7のように3群間に分類した。その結果,髄内型は術後経過において有意に矯正損失をきたすことを報告した23)。本研究は画像解析のみであるため臨床成績との関連が明らかになっていないことが課題であった。Ⅲ近年のDRF治療のトレンド1 本邦における近年のDRFに関する文献上のトピックス 日本骨折治療学会(JSFR)ではOTAKU(Ortho-paedic Trauma Knowledge Update)という最新の英文献を担当者が分野ごとにサマライズするイ

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